(H29/4/11)内科医局会

2017年4月11日内科医局会において小林正佳医師がC型肝炎ウイルスのDAAによる治療方法と成績についてレクチャーしました。C型肝炎ウイルスの増殖の仕方とそれを踏まえた薬剤の使用について分かりやすく解説してくれました。

C型肝炎ウイルスはRNA情報に基づいて1本の長いタンパクを作ります。自分の体のタンパク(構造タンパク)とRNA遺伝情報を複製するためのタンパク(非構造タンパク)が一本のタンパクになっています。構造タンパクと非構造タンパクの間は肝細胞の中にあるプロテアーゼというハサミで切断するのですが、非構造タンパクはNS3/4Aで作られるプロテアーゼ(自分で作ったハサミ)で切断して利用します。このハサミを使えなくするのがプロテアーゼインヒビターという薬です。NS5Aから作られるタンパクはRNAを増幅するための器です。これを変形させてしまうと増殖できなくなります。NS5Bはポリメラーゼです。
これをブロックしてしまうと
RNA4A阻害薬:〜プレビール:例:アスナプレビル、テラプレビル、シメプレビル
NS5A阻害薬:〜Aビール:例:ダクラタスビル、レディパスビル、オムビタスビル
NS5B阻害薬:〜Bビール:例:ソフォスブビル
と命名されているので薬の名前を見るとどこに効くのかすぐに分かります。

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このサイトの監修者

亀田総合病院
消化器内科顧問 平田 信人

【専門分野】
胆石、胆道ガン、膵炎、膵ガンなどの胆膵の病気、消化器内視鏡全般、胆膵内視鏡