(H29/3/14)朝カンファレンス

2017/3/14朝カンファレンスにおいて吉村茂修医師が肝門部胆管癌と外科的切除の可否についてレクチャーをしました。肝門部胆管癌の根治には肝切除と胆管-腸管の吻合が必要です。そのためには胆管を分離する必要があります。癌がグリソン鞘のある末梢にまで浸潤している場合グリソン鞘内では胆管、動脈、門脈は複雑に入り組み癒着しているために胆管を分離することは不可能です。門脈、胆管、動脈がグリソン鞘に移行する下流で、かつ胆管を分離することが可能な限界点を「胆管分離限界点」と言い、関門板(肝十二指腸間膜の腹側腹膜の肝側端で左右肝管合流部を覆う線維性の膜様構造)内ではそれが可能です。
各肝切除の術式には胆管分離限界点が密接に関与していることが各論でもレクチャーされました。

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このサイトの監修者

亀田総合病院
消化器内科顧問 平田 信人

【専門分野】
胆石、胆道ガン、膵炎、膵ガンなどの胆膵の病気、消化器内視鏡全般、胆膵内視鏡