『腎移植勉強会』 東京女子医大 教授 田邉 一成先生をお迎えして

本日は腎移植の第一人者で東京女子医大 教授 田邉 一成先生を鴨川にお招きし、腎移植について講演頂きました。腎不全のため透析導入患者数が増加し、世界と日本の社会背景の違いにより、腎移植の実施件数が日本は先進国では下位であることでした。人工透析と腎移植の比較を行った場合、腎移植が生存期間延長をもたらすこと、人工透析導入前の腎移植はよりよい予後延長を示す可能性が世界では示されています。興味深いことに本邦の腎移植は世界水腎よりも高いこと、また人工透析導入前と導入後の予後を比べた時に、世界的な知見と違い、あまり差がないことをお示し頂きました。東京女子医大方式の腎移植レベル(手術の制度、管理など包括的な医療レベル)が高いために統計的な有意差は出なかったかもしれないと興味深いデータもお聞きしました。 

難解な症例に対し心を傾け治療に挑まれていた治療内容には感銘を受けました。抗原抗体反応の基礎的なことから、臨床の現場では免疫抑制剤の管理、注意点や教育面など多岐に渡りましたが、わかりやすく、楽しくご講演頂き、会場は熱気に包まれました。Take home messageとして『楽しく医療を行う事!』と田邉先生のお人柄が伝わり、参加者の目が生き生きと変わっていました。

懇親会では質問攻めの嵐にも快くお応え頂き、遅くまで時間を頂き本当にありがとうございました。

写真:当院、心臓血管外科部長 田邉 大明先生 (実弟)と

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このサイトの監修者

亀田総合病院
泌尿器科部長 安倍 弘和

【専門分野】
泌尿器疾患一般 腹腔鏡下手術