IUGA 2016(Cape Town)に参加しました。(2016年8月2日〜6日)

8/3、9:00-17:00まで行われたワークショップの腹腔鏡下手術のインストラクターとして日本医大の市川雅男先生と参加しました。腹腔鏡手術に必要な基本的な助手の画面の動かし方や、術者の鉗子操作をデモストレーションしたり、ファシリテートしたりとあっと言う間でした。

1.助手カメラは、アクティブな鉗子に追従すると良いこと
2.カメラを固定せず、微妙な動きを出すことで、頭の中で2D→3Dに認識しやすいこと
3.縫合操作はまず、針のローディングを一番練習するとよい
4.ノットを作る際は、良いねのサインを作ると簡単にできること
などなど学んで頂きました。

参加された先生方から、体外結紮と体内結紮はどっちが良いのかとご質問を頂きました。お答えしたのは、どの程度の医療レベルを提供したいのかによって自分が得るべき手技が変わってくることをお伝えし
・体外結紮のメリットは、はじめから容易に行え手術時間が短縮できること、デメリットは糸の数が沢山いること、ノットをしめるのに調整がききにくいことなど。
・体内結紮のメリットは、ノットを微妙に調整できること、ノットが強すぎると組織を痛めチーズワイヤー減少の原因になったり、虚血になる可能性、筋肉だと痛みの原因になる可能性などです。
・デメリットはかなりの修練をつまないとならないこととお話ししました。

各国から参加され、熱心に勉強されていました。(言うことを聞いてくれない先生もいましたが)
エチオピアの先生からは、エチオピアに来て手術を教えてほしいとお願いされ、それなりに思いをお伝えできたのだと感じました。

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このサイトの監修者

亀田総合病院
泌尿器科部長 安倍 弘和

【専門分野】
泌尿器疾患一般 腹腔鏡下手術