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JNS Spine 13:1-8,2020 (京都大学整形外科)

高度な腰部脊柱管狭窄例に対するLIFの間接除圧効果に関しては十分な検討が行われていない。Shimizuらは後方除圧を併用しないLIF手術例42例を対象とし、手術前後のMRI水平断における脊柱管面積cross-sectional area (CSA)、およびJOAスコアーを検討した。CCAは術前 54.5mm2, 術後3週 84.7mm2、術後1年 132.6mm2と経時的に改善し、またJOAも術前16.1であったのが、術後3ヶ月 24.4、術後1年 25.7と経時的に改善した。骨癒合率は88.8%であった。CSAの改善が不良なグループでは偽関節形成例が多く存在した。高度狭窄症例でも間接除圧効果が期待できること、術後経時的に脊柱管面積が改善し、またそれに伴いJOAが改善することを示している。

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脊椎脊髄外科 久保田 基夫

このサイトの監修者

亀田総合病院
脊椎脊髄外科部長 久保田 基夫

【専門分野】
脊椎脊髄疾患、末梢神経疾患の外科治療