教育コンセプト
亀田メディカルセンター リハビリテーション室のブランドは「教育」です。
「質の高いリハを提供するための仕組みや教育に力を入れているリハビリ組織」として、
Smart and Toughをスローガンに、亀田として、個人としてのブランドを高める組織を目指します。
新入職者への教育
新入職者に対する教育は、基礎教育と課題の2点を共通の課題としています。
基礎教育は、
- オリエンテーション
- スキルチェックシート
の2点を入職後2週間から3ヶ月を目処に修了できるように進めます。
オリエンテーションは、入職後約2週間の期間内に、亀田メディカルセンターで職務遂行をする上で重要なこと、リハビリテーション全体に関わることを、講義形式で学びます。
スキルチェックシートは、診療業務遂行上、最低限の必要項目を記載したチェックシートで、入職時とアドバンスのオリエンテーションや上位者の指示のもとで行う診療業務を通して履修できるよう進めます。
また一年間を通しての課題は、
- 症例検討会の実施
- 症例報告書の作成
の2つがあり、各事業所の配属先で実施します。
症例検討会は、年2回実施します。手順に基づいて発表テーマ、患者概要を記載したレジュメを作成し、評価・治療の説明と実演を行い、テーマに沿った症例討論を行います。実際に患者さまに協力頂くことも多いです。症例検討会終了後は、評価用紙を用いてフィードバックを行います。
症例報告書の作成は、年に一回作成します。基本的診療工程である情報収集・評価・問題点抽出・治療・効果判定等の一連の工程を、上位者の詳細指示により遂行できることを目的とします。作成後に院内査読者から規定の評価用紙を用いてフィードバックを行います。
その他にも、年に3回のリスク管理講義を開催しています。新入職には、職能団体新人教育プログラムの履修を促進したり、新入職関連インシデントの是正に対して各委員会や上位者が適宜指導を実施します。
リハビリ室 新入職員教育内容 | 開催時期 |
---|---|
入職時合同オリエンテーション | 4月上旬、2日間 |
新入職者スキルチェックシート | 4月から5月中に実施 |
アドバンスオリエンテーション | 5月上旬の1日間 |
リスク管理講義 | 6月、7月にそれぞれ1時間 |
症例検討会 | 上半期、下半期にそれぞれ1回ずつ |
症例報告書作成 | 上半期、下半期のいずれか |
継続学習センター主催 新入職対象合同研修 | 開催時期 |
---|---|
コーチング研修 | 4月 |
チームステップス研修 | 7月 |
ストレスマネジメント研修 | 10月 |
2021年度新入職者情報
新入職者:合計26名(男性17名、女性10名)
PT 21名、OT 1名、ST 3名、AT 1名、事務1名
出身地
出身大学
学校名 | 人数 |
横浜リハビリテーション専門学校 | 1 |
国際医療福祉大学小田原 | 1 |
国際医療福祉大学成田 | 1 |
山形医療技術専門学校 | 1 |
社会医学技術学院 | 1 |
十文字学園女子大学 | 1 |
昭和大学 | 2 |
仙台青葉学院短期大学 | 1 |
千葉県立保健医療大学 | 1 |
太田医療技術専門学校 | 1 |
大阪医療福祉専門学校 | 1 |
中部大学 | 1 |
帝京平成大学 | 1 |
東京都立大学 | 2 |
東北文化学園大学 | 1 |
日本医療科学大学 | 1 |
北里大学 | 2 |
麻生リハビリテーション大学校 | 2 |
名古屋大学 | 1 |
他 | 4 |
教育のコンセプト
教育の全体構造
当室における教育の全体構造は、
- 職種と職能を文書で定義しています。
- それぞれの段階で履修するべき最低基準を明示し、履修状況を確認致します。
- 内容によって上位者や委員会により確認されます。
の3点で構成されます。
職務区分の規定、遂行基準などを明確にし、各職務区分の職能に対して標準的な教育プログラムを提示します。上位者や委員会などによって管理されます。 入職後、オリエンテーションや人事考課を通して、構造を学習してもらいます。
教育の進め方とシステム
診療
診療は、上位者との共同作業です。
上位者(チームリーダー、チーム指導者、管理者)による指導によって、その質を担保しています。
業務のモニタリング
インシデント、診療患者の識別、感染予防、カルテ記録など、モニタリングやレビューを行い、当事者や職員全体で共有されます。
リハビリテーション事業部における教育システム
当室の教育システムは、基礎的教育と専門的教育があります。
基礎的教育は、ローテーション教育を基本として急性期から生活期、各種疾患群のリハビリテーションなど幅広い経験を通してセラピストとしての視野を拡大し、これからのリハビリテーションを進めるうえで自分の専門以外も含めた広い視野でその課題に向き合えることを目的としています。
このローテーション教育は、複合施設を有する亀田メディカルセンターならではの教育システムの特徴の一つといえます。各ローテーション先では、スキルチェック以外に勉強会、文献抄読、症例発表会、症例報告書の作成などが計画されております。
勉強会によってはオンラインでも実施しておりますので、自宅などでの参加も可能となります。(当然これらは強制ではありません)
専門的教育は、エキスパート又はスペシャリスト育成に向けた教育です。他者からの受動的な指導というより、能動的に自らその専門性に向けた「学び」を支援することが目的です。例としては、部内でも勉強会での発表、学生や後輩指導、学会等での研究発表、医学論文の投稿、様々な雑誌での執筆などです。定期的な研究発表会や院外での発表に際しての手順や作法についての指導を行います。
院内勉強会
院内勉強会は、多岐にわたり開催されています。
また、院内には「継続学習センター」があり、リハビリテーションの同職種内以外に、各科の講演会・勉強会やコメディカル、看護の勉強会、緩和ケアや褥瘡予防、栄養サポート、リエゾンなど自己啓発や職場の質向上に関しての必須研修など多岐多種に渡り研修計画を企画しています。中国語や英会話、統計学などの基礎教養講座への参加もできます。