卒業生(研修プログラム修了生)インタビュー 藤岡
藤岡遥香
(現 日本赤十字社医療センター呼吸器内科 (2019年卒))
1. これまでの経歴を簡単に教えてください
2019年に群馬大学を卒業し、初期研修は自治医科大学附属さいたま医療センターで行いました。2021年に亀田総合病院呼吸器内科での研修を始めました。4年間の内科・呼吸器内科研修を修了し、2025年から日本赤十字社医療センターで勤務しています。
2. 当科での研修を選んだ理由、きっかけを教えてください。
私は、地方の方が呼吸器内科のさまざまな分野の疾患を経験できると考え、亀田総合病院呼吸器内科での研修を選びました。
呼吸器内科では、肺がん、間質性肺炎、感染症、喘息、COPDなど、幅広い呼吸器疾患を診療します。しかし、専門分化が進んでいるため、特に病院が多く集まる都市部では、呼吸器疾患の中でも特定の分野に特化して診療を行っている印象を持っていました。
そう感じていたときに出会ったのが、亀田総合病院呼吸器内科が主催するセミナーでした。セミナー中の病院紹介を聞き、亀田総合病院呼吸器内科では幅広い呼吸器疾患を経験できると感じたことが、研修先としてこの病院を選んだ決め手となりました。
3. 当科での研修で学びになったことはありますか?研修環境はいかがでしたか?
研修では事前に想像していた通り、非常に多くの疾患に出会い、診療能力を培うことができました。また、気管支鏡検査も数多く経験することができました。さらに、初期研修医や看護師へのレクチャーも担当し、自分が学んできたことを人に伝えることで、理解がより深まり、学びを一層深めることができました。
学会での発表や論文の投稿も経験することができました。特にERS(欧州呼吸器学会)で発表した際には、海外にはこれほど多くの研究者がいて、それぞれが高い関心を持ち、積極的に研究を行っていることを実感し、自分自身のモチベーション向上につながりました。
論文を作成・投稿する経験も、非常に貴重なものでした。現在の知見を深く理解した上で、そこから新たな知見を導き出すことは、想像以上に大変な作業でした。そのため、論文として形になり、投稿できた時には、大きな達成感と喜びを感じました。
4. 研修で大変だったことはありましたか?どのように対処されましたか?
慣れない環境での生活は大変でした。平日は鴨川、週末は埼玉との往復という生活を続けており、体力的にきついと感じることもありました。一方で、仕事と私生活のメリハリがしっかりついた点は良かったと思います。
研修を始めた当初は、膨大な知識をどのように習得していけばよいのか分からず、戸惑うことも多くありました。しかし、他の先生方から教えていただいたことや参考書を読みながら、少しずつ学びを深めていきました。
亀田総合病院の呼吸器内科には多くの図書がそろっており、気になる書籍があれば申請することで、科として購入してもらうこともできます。また、内科研修プログラムでは専攻医が総合内科をローテーションで回る仕組みになっており、その中で疑問に思ったことをどのように調べるのか、そしてそれを実際の臨床にどのように応用していくのかを学ぶことができました。
5. 現在の仕事にどう活きていますか?
4月から新しい職場で勤務しており、これまでとは異なる環境での仕事が始まりました。新しい環境に対する不安は大きかったものの、診療の核となる部分は変わりません。これまでと同様に、日々さまざまな分野にアンテナを張りながら、自分の診療を見直し、アップデートし続けていこうと思います。
6. 当科(あるいは貴院)での研修・勤務を検討する人へのメッセージ
亀田総合病院の呼吸器内科では、呼吸器領域のあらゆる疾患を経験することができ、気管支鏡検査の件数も豊富です。さらに、臨床研究や論文執筆の機会にも恵まれており、自ら学ぶだけでなく、自分から新たな知見を発信することのできる環境が整っています。
呼吸器内科医としてどのようなキャリアを築いていくべきか少しでも悩んでいる方は、ぜひ当科のSNSを覗いてみたり、見学にお越しください。この文章でお伝えしている内容が、より具体的にイメージできるようになると思います。
7. 今後の抱負や将来像中長期的な目標
専攻医としての研修を終え、これからどのようにキャリアを形成していくかについて、まさに今、考えているところです。亀田での研修中にロールモデルとなるさまざまな方々と出会うことができました。将来は、悪性腫瘍や気管支鏡検査の分野をさらに深めていきたいと考えています。今後も学びを重ねながら、自分の進むべき道を見つけていきたいと思います。
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