第103回日本消化器病学会総会で角田明良部長が発表

2017年4月20〜22日まで東京で開催された第103回日本消化器病学会総会において角田明良部長が排便造影検査と排便障害治療の関係性について発表を行いました。

日本消化器病学会総会は消化管を扱う内科系・外科系の医師が交流できる貴重な歴史ある学会です。今回、角田明良部長がワークショップ:消化管機能検査の活用の実際において「排便造影を基にした排便障害の診断と治療」のタイトルで発表を行いました。発表内容は6年間で排便造影検査を行った397例で形態的異常を91%に認めた。薬物療法やバイオフィードバック治療に対して奏功しない128例にLaparoscopic Ventral Rectopexy: LVRやTransanal Delorme: TAD手術などの外科的手術を行い、便失禁や排便困難の改善を有意に認め、排便造影検査は排便障害に対する治療の選択肢を決める上で必須の検査と思われるというものでした。
フロアからの「便失禁における仙骨神経刺激療法:Sacral Neuromodulation:SNMの位置付けは?」 の質問に、角田は「排便造影において直腸重責や直腸瘤などの解剖学的異常が便失禁の原因である可能性があるならば、まずLVRやTAD手術を行い、それでも便失禁が改善しない場合にSNMを行うが良いと思う」と答えました。また「バイオフィードバック療法は誰が行っているのか?」の質問には、「骨盤底筋リハビリ専門にしている女性の理学療法士が担当し、月1回、計5回のプロトコールで行っています」と返答しました。

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このサイトの監修者

亀田総合病院
消化器外科部長 高橋 知子

【専門分野】
肛門疾患、排便機能障害、分娩後骨盤底障害