【お知らせ】 〜年末のご挨拶〜

この一年、緩和ケアをとりまく状況にも、実に様々なことがありました。来年に持ち越しとなった課題を以下に3つ挙げます。

<1>病院全体として入院、外来を問わず、痛みや苦痛のスクリーニングと介入後の再評価のサイクルを日常業務に組み入れる
<2>悪性疾患(がん)のみならず、非がん疾患の臓器不全や慢性疾患をもつ患者や家族の苦痛に対しても、痛みやその他の苦痛の緩和に努める
<3>疾患によらず、予後不良の患者とその家族を早期から同定し、予防的に痛みや苦痛に対してサポートする体制を整える

急性期病院で高度先進医療を提供する場合でも、痛みやつらさのケア(緩和ケア)は、その車輪の対をなすものとして、すべての患者や家族に対して医療や看護の根幹部分として提供されるべきものです。抗がん治療に代表されるように、疾患への治療自体が痛みや苦痛を伴う場合は少なくなく、治療と同時に提供される緩和ケアの重要性が今後ますます問われることでしょう。

2016年を一年振り返って、皆さんにとってどのような一年でしたでしょうか。今年一年、関係者の皆様、ありがとうございました。来る2017年もどうぞよろしくお願い致します。

(関根)

このサイトの監修者

亀田総合病院
疼痛・緩和ケア科部長 関根 龍一

【専門分野】
病状の進行した(末期に限らない)癌や癌以外のあらゆる疾患による難しい痛みのコントロール、それ以外の症状の緩和