アセトアミノフェンの使用時の注意ポイント

アセトアミノフェンは世界保健機関(WHO)の第19版必須医薬品モデルリスト(WHO Model Lists of Essential Medicines)に掲載されており、国内外で鎮痛に対して使用されている薬剤です。

本邦においては、アセトアミノフェンは医療用医薬品に加えて一般用医薬品としても市販されています。また、トラムセット®配合錠(1錠中にトラマドール塩酸塩37.5mg/アセトアミノフェン325mgを含有)のように他剤と配合されている製剤もあり、気付かずにアセトアミノフェンを含む医薬品を併用していることがあるため注意が必要です。

アセトアミノフェンを含有する製剤の併用は、アセトアミノフェンの過量投与による重篤な肝障害が発現するおそれがあることから、添付文書上の警告で併用を避けることとされています。治療上やむを得ず併用する場合は、肝障害のリスクを回避するためにも、アセトアミノフェンの1回投与量が1000mgを超えないように、また、1日合計投与量が4000mgを超えないようにご注意ください。

(川名)

このサイトの監修者

亀田総合病院
疼痛・緩和ケア科部長 関根 龍一

【専門分野】
病状の進行した(末期に限らない)癌や癌以外のあらゆる疾患による難しい痛みのコントロール、それ以外の症状の緩和