vol.64 「Narrative Medicine(ナラティブ メディシン)から学ぶ」

人生経験豊富な患者さんの語りは、私達医療者に実に多くの学びを与え、時にはいかに生きてゆくべきかといった示唆に富む内容についても教えてくれます。

ここでは、92歳のManuelさんが様々な困難とともにどのような人生を生きてきたか、自身の人生を振り返ります。人生による苦しみや痛みがもらたすものはマイナスばかりではないこと、つまりPTSD(Post Traumatic Stress Disorder:心的外傷後ストレス障害)を私達は、PTG(Post Traumatic Growth:心的外傷後成長)に変えてゆくことが可能である(自身がそうであった)との話は私たちにとっての大きな希望です。

個人的には、痛みや苦しみは友にもできる、という言葉が深く、心に響きました。92歳になっても人のために奉仕を続け、常に感謝とともに、自分の感じるままに素直に生きることをモットーにされているManuelさん。率直な人生の振り返りと平易な語りから鋭く人生における本質に迫る内容をお話されています。以下のサイトのラジオ番組で9:20?54:20あたりに録音されています。スペイン語訛りの英語ですがゆっくり話をされているので、英語の勉強も兼ねて聴いてみてはどうでしょうか?

(関根)

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このサイトの監修者

亀田総合病院
疼痛・緩和ケア科部長 関根 龍一

【専門分野】
病状の進行した(末期に限らない)癌や癌以外のあらゆる疾患による難しい痛みのコントロール、それ以外の症状の緩和