ローテーターからの声:安房地域医療センター総合診療科専攻医1年目林先生

3月に当科をローテートしていただいた林先生(安房地域医療センター総合診療科専攻医1年目)から、当科での研修に関して感想を頂戴しました。
とても学習意欲が高く、仕事もテキパキとこなしている印象の先生でした。
安房医療圏のがん診療を支えるためには、安房地域医療センターとの協力が重要だと思います。良いがん診療を提供できるよう、これからも共に頑張りましょう!

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① 腫瘍内科ローテを選んだ理由を教えてください。
これまでの自分の3年間の診療を通して、がん患者さんの受ける治療や特有な病態、タイムコースなどについてのイメージを深めることが重要だと感じたからです。自分は地域の中規模病院で病院家庭医として働くことを目標にしています。救急外来でoncologic emergencyに出会うこと、在宅でがんの看取りをすること、一般外来でがんサバイバーシップを意識した診療をすること、様々な場面でがん診療に関する知識が必要になると思いました。

② 研修で学びになったこと、得られたことを教えてください。
自分の中で教科書的な知識が身につきにくいと感じていたirAE(免疫関連有害事象)への対応を、複数の実症例を通して学べたことは大きかったと思います。また総合診療科では超高齢のがん患者さんに出会うこともありますが、化学療法の適応についてイメージをもつことができたことも良かったと思います。

③ 研修で大変に感じたことはありましたか?
がん種によって考え方が違ったり、カルテに記載されたレジメンが頭に入ってこなかったり、慣れないことはもちろん大変でしたが、特に専攻医の先生方が頻繁に声をかけてくださり心強かったです。

④ 今後の診療に役立ちそうなことはありましたか?
1ヶ月という短い期間でしたが、それぞれのがん種に対するイメージの種を持つことができました。off the jobでの勉強はまだまだ必要ですが、今回の研修での経験を元に少しずつ知識を積み上げていきたいと思います。

⑤ どのような人に当科での研修をおすすめしたいですか?
がんサバイバーシップの概念は一部の人だけが知っていればいいものではなく、全ての医療者にとって重要なものだと感じましたが、やはり総合診療、総合内科に携わる人は腫瘍内科での研修が特に意義深いと考えます。
⑥ 最後に、先生の今後の意気込みをどうぞ!

地域の病院総合診療医の役割として、患者さんのケア移行のハブになりmedicalの面でもpsychosocialな面でも、シームレスな医療を提供することを大事にしたいと考えています。腫瘍内科の先生と総合診療医が協働し、地域の患者さんが安心して過ごせる形を目指して、勉強を続けて参ります。
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このサイトの監修者

亀田総合病院
腫瘍内科部長 大山 優

【専門分野】
がんの包括的医療、病状に応じた最善の治療の選択と実践