空蝉

今日は終戦の日です。終戦から73年、平成最後の記念日です。皆さん、様々な想いでこの日を迎えたことと思います。


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空蝉。
セミの抜け殻のことですが、調べてみると他に「この世に現に生きている人」の意味もあるそうです。人の一生なんて、儚いもの、ということでしょうか。
今日と同じような明日が来ることに何の疑問も感じない。その幸せを噛みしめつつ、こんなにボーっと暮らしていていいのだろうか、なんて考えてしまった古澤です。


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朝、涼しいうちにケイスケを振り回して、その後は何もする気が起きません。ふと、変なシルエットの物体がヒラヒラと飛んできたな、と思ったらササゲ(豆の一種です)の葉に止まりました。ウラナミシジミのペアがつながったまま飛んでいたんです。この辺りでは一番普通にみられるシジミチョウで、その名の通り羽の大きさは人差し指の爪くらいでしょうか。一見地味な蝶ですが、こうやってよく見てみると羽の端にある目玉模様には、実際の目と同じようにブルーの縁取りがあって、オレンジ色のアクセントでかえって目立つようになっています。恐らく敵の攻撃をかわす意味があるのでしょう。触角の先端もわずかにオレンジ色を帯びています。知らなかった。よく見ないと解らないことはたくさんありますね。


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これが、ササゲの花です。いかにもマメ科の花といった形ですが、非常にかわいらしい花です。昨年まで、小学校3年生から中学1年まで5年連続で長男の夏休みの自由研究で実験に使用しました(今年は違う植物を使用しています)。こんな田舎の医者でも、かつては基礎の実験をしたり、学会発表や論文を書いたりしていました。今でも若い先生たちの学会発表や論文の指導をしています。こんな小さな研究の指導でも手は抜きません。ほぼ毎回市や県の発表会にまで行かせていただきました。研修医の皆さん、中学生の夏休みの自由研究と同じレベルで語ってはいけませんが、徹底的に指導しますよ!
ところで、前回以後、毎日夜の空を見ていますが、流星群は全く見えません。今回はダメですね。冬の流星群まで待ちましょう。

このサイトの監修者

亀田総合病院
産婦人科主任部長 大塚 伊佐夫

【専門分野】
婦人科悪性腫瘍