周産期科新設 "求む!新生児科医!!"

ご報告が遅くなりましたが8月から周産期科が新設されました。この度周産期科部長を仰せつかった古澤です。今回はまじめなお話です。
「新設」と言っても全く新しい診療科の創設というわけではなく、「総合周産期センターを運営する科」ということで産科と新生児科を統合して周産期科という新しい括りを作ったことになります。

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近年の晩婚、晩産化による高齢妊娠の増加、周産期医療の進歩、生殖補助医療の進歩によりハイリスク妊娠、分娩の増加が増加しています。産科と新生児科の連携は以前にも増してより重要となってきています。また、当院ではこの春から出生前診断にもより力を入れており、胎児期からの密な連絡が赤ちゃんの予後の改善に不可欠です。
周産期科の新設の目的は、産科と新生児科の連携の強化です。週に一度定期開催されるNICUカンファレンスではMFICUに入院中の妊婦さんだけでなく、クリニックで健診中の妊婦さんについても新生児科と産科の双方で情報共有し妊娠中の管理計画、分娩計画を策定しています。必要に応じ小児外科や関連する他科の先生方にも参加いただいています。

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ある日の周産期カンファレンスの風景です。密を避けるためオンラインでの参加者もいます。

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ある日のNICUの風景。お昼だったのでスタッフが少ないですが、いつもはにぎやかです。私達産科医は、母体搬送の受け入れの相談や入院中の患者さんの相談に行ったり、あるいは気になる赤ちゃんの様子を見に行ったり。新生児科の先生やスタッフのみんなは慣れているんだろうけど、モニター音のBGMが私にはちょっと緊張する空間ですね。

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NICU、MFICUを含む当院周産期センターには産科専用の手術室もあります。LDRとNICUの間に位置していて、例えば、分娩進行中に胎児の状態が急に悪くなった時などはLDRから速やかに手術室へ移動でき、生まれた赤ちゃんがNICUへ入室が必要となった場合にもすぐ隣のNICUへ移送できます。

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右のドアの向うが手術室、奥の木目のドアの向うがNICU。
私達亀田病院の産科医が日々ハイリスク妊娠、分娩を扱うことができるのは頼もしい相棒の新生児科の先生やNICUのスタッフのおかげです。分娩中「何かあったらすぐに新生児科の先生を呼べる」という安心感が私達に勇気を与えてくれます。

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母体搬送は近隣の施設の他、時には県北部からも依頼があります。遠方の場合、あるいは速やかな搬送が必要な場合はドクターヘリでの搬送も年に数回ありますね。私たちは総合周産期センターとしてどんな時も、どんな症例も断らないという姿勢でいたいと思っています。そのためにはNICUの受け入れ態勢がkeyになることが多いです。

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産科も新生児科も当直が多い科ではあります。当直室はこんな感じ。全室個室、シャワー、洗面は完備です。窓がないのでちょっと息が詰まる感じかな。広くはないけど比較的快適な方ではないでしょうか。ベッドメーキングも毎日してくれるので清潔です。

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本年から当院では出生前診断についても今まで以上に力を入れています。以前から当院ではFMF(Fetal Medicine Foundation)認定医による胎児スクリーニングや、特に心臓の病気が疑われる胎児に対しては胎児心エコー認証医による精密超音波検査を行っておりましたが、この春から超音波検査に血清マーカーを組み合わせた新しいコンバインド検査も始まりました。ますます、胎児期からの新生児科医のかかわりが重要になってきています。

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亀田総合病院周産期科では新生児科医を募集しています。この素晴らしい環境の中で私たちと一緒に赤ちゃんとその家族の未来のために働いてみませんか。専門医の方は勿論、将来新生児科医、あるいは新生児も診られる小児科医を目指したい研修医、専攻医の先生も大歓迎です。少しでも興味のある先生はいつでも下記メールアドレスまたはお電話でご連絡ください。コロナ禍ではありますが、見学も随時受け付けています。

メール:kamedanicu@kameda.jp
お電話:04-7099-1113 医師採用推進室 三好 法登志


このサイトの監修者

亀田総合病院
産婦人科主任部長 大塚 伊佐夫

【専門分野】
婦人科悪性腫瘍