ジャガイモ掘り

梅雨入り前、最後の好天でしょうか?抜けるような青空です。午後2時に外の温度計は28℃、まだ体が慣れていないので日向ではクラクラ来ますが、木陰に入ると風が清々しく感じます。今日は海の神様に嫌われてしまった古澤です。
また、今日も、草取りです。ニュースによると、サッカーの日本代表に「圭佑」が選出されたそうですが、うちの「ケイスケ」は出番がありません。畑の畝と畝の間の草を取るので「ケイスケ」を気持ちよく走らせると、せっかく育てた作物を根元からぶった切る、痛恨の「オウンゴール」を決めることになるからです。今までも、楽をしようとして何度やらかしたことか・・・。地道に手鎌で取ります。こうして無限に続くかに思える単調な作業をしていると、野菜を作るために草を取っているのか、草を取るために野菜を作っているのか解らなくなってきます。最近は、もう、「これは修行なんだ」と思うことにしました。こうやって日照りの中、黙々と手を動かすことで、3時間でも4時間でも鉗子を持ち続けられる体力と精神力が鍛えられるのです・・・。
因みに、私、サッカーに興味がないので「圭佑」のことは良く知りません。


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6月の青空を映しだした里芋の葉の上の水滴。バイオミメティクス(生物模倣)では、この撥水性を模倣して競泳の水着の繊維を開発したとか。あ、里芋じゃなくて、ハスの葉か?


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才能があるのに生かしきれない奴。そこにいたら、すぐ見つかっちまうだろうが!でも、10分後に同じ場所を見たらもういなくなって、探しても見つからなかった。なんだ、やればできるじゃん、と思ったが、もしかして鳥に食われちまったんじゃないだろうね?


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栗の花。青い矢印が雄花、赤い矢印が雌花。栗は一般的に自家受粉では結実しません。他の品種の栗の花粉が雌花に受粉して結実します。他家受粉といいますが、受粉のチャンスが少なく、虫を呼ぶための蜜や芳香を備えなければならないデメリットがありますが、遺伝的に多様性をもち、適応度が大きくなるメリットがあります。深いですね。


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梅雨入り前、今日が最後のチャンスかもしれないと、ジャガイモを掘り上げました。ジャガイモは水分が多いので、天気が悪い時に掘ると傷みが早くなります。
ジャガイモは日に当たると芋が青くなって、アルカロイド系の毒素が産生され食中毒の原因となります。長男がまだ6歳くらいのころ、少し日に当たって青くなったジャガイモの、青いところだけ取れば大丈夫だろうと調理しておかずにしたところ、「このジャガイモ苦くて、舌がピリピリする」と異変に気付いたことがありました。大人には全く分からなかったのですが、子供の味覚はすごいな、と感心したのを覚えています。子供の言うことは 決して馬鹿にできない、ということなのでしょう。そのため、ジャガイモの栽培では育ってきた芋が土からはみ出て日に当たらないよう「土寄せ」という作業が重要なのですが、私は光を透さない、黒いビニール(黒マルチといいます)をかけて土寄せの手間を省いています。これを省力化といいます。手抜きではありません。研修医の皆さん、この違いを理解することが大事なんです。

このサイトの監修者

亀田総合病院
産婦人科主任部長 大塚 伊佐夫

【専門分野】
婦人科悪性腫瘍