第5回がん研 College of Gynecologyに参加して

10月10-11日にがん研究会有明病院のCollege of Gynecologyというセミナーに松浦が参加してきました(*^-^*)
日本国内でトップの婦人科悪性疾患の手術件数を誇るがん研究会有明病院には当然ながら、婦人科がん手術のTop Surgeonが複数名在籍され、またその下で学ぼうとする若手医師が多くいらっしゃいます。まさに婦人科がんの猛者たちが集まる病院です。
今回のセミナーはMedtronic社がサポートし、がん研究会有明病院の指導教官、スタッフ、そして患者さんの協力を得て全国から参加希望者が10名強集まり、手術見学、そしてレクチャーに参加するというものでした。
手術では腹腔鏡下広汎子宮全摘術、開腹広汎子宮全摘術を実際に間近で見学し、学ぶことができました。指導教官の先生方も、非常に気さくなというか、いつでも質問OKという感じで時々議論を交えながらリアルタイムでトップレベルの手術を学ぶことができる素晴らしい機会となりました(*´▽`*)
腹腔鏡下広汎子宮全摘術に関しては昨年高いエビデンスレベルで否定的なデータが出されましたが、がん研究会有明病院ではほぼ開腹と同レベルの術式で行うための術が事細かに実践されており、実際のアウトカムも開腹と遜色ないデータが示されているようです。磨きがかった熟練の技術のみならず、チームとして助手がしっかりと機能し、手術があっという間に終わってしまうのは実際に目の当たりにし圧巻でした(@_@) ロボット・腹腔鏡などの低侵襲術式が普及しにくい婦人科がんにおいて、開腹手術と同等の治療成績を得るためには、それだけのチーム力が必要であり、良好なエビデンスがない現在においては一選択肢として提示は可能であってもあくまで実践においては自他ともに認められたHigh volume centerで徹底して行うべきだと改めて感じました。それに対して我々は南房総という地域のがん拠点病院としてスタンダードな治療法を、より広く、平等に提供できるよう日々努力を重ねていきたいと感じました。がん診療は手術だけではありません、非常に厳しい状態に対しての治療にあたることも全く珍しくありません。合併症をもった方、緩和ケアを必要とする方など様々な方へ、地域のために日々貢献できるよう努力していきたい所存です。

最後に2つおまけ写真

1つ目は、今回の2日間のセミナーに参加して認定証頂きました(・∀・) ここまでしていただけるなんて感動(*´▽`*)

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2つ目は、10月まわってくれた初期研修医、笹岡先生の発表シーン、今回は先天性風疹症候群(CRS)についてまとめて頂きました!将来は小児科を志す笹岡先生ですが、なかなか起き上がれないがんの患者さまの横に座って熱心に傾聴してあげる姿が印象的でした(*'▽') 素晴らしい小児科医になって、将来周産期医療にも貢献してくれるかと思うと待ち遠しいですね〜!

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このサイトの監修者

亀田総合病院
産婦人科主任部長 大塚 伊佐夫

【専門分野】
婦人科悪性腫瘍