お産で〜す

春の雨です。ひと雨ごとに暖かくなるといいますが、今日は本当に寒いです。春に降る雨にはいろいろな名前があります。春雨、春時雨、小糠雨、菜種梅雨...ボキャブラリーの貧困な私はすぐにはあまり浮かんできません。ところで、「春の雨」と「春雨」は違うんだそうです。春雨は3月下旬ごろ、桜の頃にしっとり降る雨のことで、今頃の雨は「春の雨」と表現するのが正しいそうです。「春雨じゃ、濡れてまいろう」なんて有名な芝居のセリフがあったように思いますが、今日の雨に濡れたら確実に風邪を引きます。というわけで、今日も深夜勤務はお休みした古澤です。


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今日はひな祭りです。房総では「勝浦ビッグひな祭り」なんて有名なイベントがあります。私は行ったことがありませんが、勝浦の遠見岬(とみさき)神社の60段の石段に1800体のひな人形が飾られるそうです。


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天気が悪くて何もできないので、今日はガキどもを連れてビッグひな祭りのすぐ近く、勝浦 鵜原にある、千葉県立中央博物館分館 海の博物館に行ってきました。ここではGWまで「水辺の外来生物―房総の海と川から」という企画を開催しています。県立なので入館料は大人200円、中学生以下は無料です。最近、テレビでも「池の水を抜く」番組とか話題になっていますが、房総でも外来種は非常に大きな問題です。


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お子さんにもお勧めです。小学校の休日の自学の宿題にも良いのでは?


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房総にもアライグマが入り込んでいるらしいです。私はまだ見たことありませんが、何しろ手先が器用で、意外に獰猛で、非常に質が悪いらしいです。「ラスカル」のイメージとはだいぶ違います。一番奥は以前に紹介した「キョン」です。


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全体に、こじんまりとした博物館なのでこんな感じ。今日は天気が悪く空いていたのでゆっくり見られます。うちの近所でも見られるアメリカザリガニ、ブッラクバス、ブルーギルの他、最近スーパーなどでよく見られる「ホンビノスガイ」なんかも紹介されています。ホンビノスガイは外来生物としては珍しく、有効に利用されており、木更津辺りでは特産品になっています。食べたことある?結構おいしいですよ。


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常設展はこんな感じ。
魚類、貝類、甲殻類、鳥類など海の生き物の他、海岸線の植物など子供から大人まで楽しめるような展示になっています。千葉の海は砂浜、磯、干潟、港湾など環境として非常に多彩です。海中公園が隣接しており、天気が良ければもっと沢山見どころがありますが、今日は寒いので、また、今度。


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朝のニュースで、いすみ市の小川でトウキョウサンショウウオが産卵した、という話題をやっていて、そういえば、長男が小さいころに近所でトウキョウサンショウウオを捕まえて持ってきてしまい、「さすがに、こいつは飼いきれないだろう」と元の場所に戻しに行ったことがあったな、思い出してしまいました。ふと、我が家のウーパールーパーの水槽に目をやると、「ん?」メスのクロちゃんが妙な動きをしている。もしや、と思ってみてみると・・・「お産で〜す」。


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ウーパールーパーは正式には「メキシコサラマンダー」という生物で、名前の通りメキシコ原産です。現地では数が減少しており、ワシントン条約で保護されています。現在は現地から輸入はされておらず、現在日本で見られるのは日本国内で繁殖した個体だけです。元々、高地の湖に生息しており高温が苦手な生き物です。意外に良く慣れてかわいいペットです。手から餌も食べます。なんだか縁があって5年くらい前から飼いはじめ、失敗しながら現在三代目です。現在飼っているのは白い雄(シロちゃん)と黒い雌(クロちゃん)で3年目です。いつか生むだろうと思っていたらついに産んでしました。数えてみると100個以上、寒天状の物質に包まれた直径2mm位の卵です。本来は水草などに卵を産み付けますが、今年は産まないと思い水草は入れていなかったため、エアチューブやらろ過装置やら、あちこちに産み付けてしまいました。
とりあえず、スポイトで一個ずつ回収して、空いていた水槽を急遽セットし隔離しました。どうなることやら・・・。生殖、周産期に携わるものとしてここは放ってはおけません。

このサイトの監修者

亀田総合病院
産婦人科主任部長 大塚 伊佐夫

【専門分野】
婦人科悪性腫瘍