抄読会

先月は研修医1年目の大場先生に当科をローテートしていただき、腫瘍内科志望ということで、下記論文を読んで頂きました。
膜性腎症の新規抗原NELL1が悪性腫瘍関連膜性腎症と関連するという内容です。IgG1優位ということは報告されておりましたが、高い割合(93.4% 85/91例)で、IgG染色のパターンがsegmentalパターンか、incompleteパターン IgGということがわかりました。また、悪性腫瘍(乳癌や濾胞性リンパ腫)でもNELL1が陽性になることも確認されました。IgG subclass、PLA2R染色まで確認する施設が増えてきておりますが、NELL1まで確認できれば、悪性腫瘍関連を診断しやすくなることが考えられます。勉強になりました。
1年目の最初でしたが、とても一生懸命働いてくださり、抄読会も素晴らしかったです。大場先生、ありがとうございました。

NELL1 is a target antigen in malignancy-associated membranous nephropathy

このサイトの監修者

亀田総合病院
腎臓高血圧内科部長 鈴木 智

【専門分野】
腎疾患全般、特に腎炎、腎病理