ピンクのハンカチ

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終末期

Key word

点滴、代理意思決定、オタワ意思決定ガイド、PaPスコア、PPIスコア

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○多発性骨髄腫の進行に伴い食欲やADL低下が起こり、在宅導入された高年期の女性。在宅導入時、PaPスコア、PPIスコア高得点にて1ヶ月以内の予後であることが予想された。本人は我慢強い方である一方、自分の意思を示すことが難しい状況であった。このため、夫と点滴をするかどうかについて複数回の往診にて話し合うことで、点滴を行わず看取りを行うことになった。発表者はやや点滴を行わない方向でお話をしたことに対して悩んでいた。
ディスカッションを通して、発表者から夫だけでなくも本人の意思を尊重すればよかったという振り返りがあった。また、聴衆より点滴だけではなく胃瘻作成について確認してよかったのではないか。お話をするとき医師個人の意見が反映されてもよいのではないか。ライフレヴューなどを行うことでよりよい代理意思決定ができるのではないかという意見が出た。考察についてオタワ個人意思決定ガイドなど、何らかの意思決定支援の枠組みに沿って行うとよいだろうという話があった。

このサイトの監修者

亀田ファミリークリニック館山
院長 岡田 唯男

【専門分野】
家庭医療学、公衆衛生学、指導医養成、マタニティケア、慢性疾患、健康増進、プライマリケア・スポーツ医学