WONCA世界大会 in ソウル 参加報告

10月に韓国ソウルにて開催されたWONCAworld(世界家庭医療学会 世界大会)に参加してきました。WONCA(世界家庭医療学会)は世界中の家庭医が集まる学会で、今回はお隣の韓国での開催ということもなり、100名を超える日本人も参加していました。

プレカンファレンスでは世界のYoung Doctors' Movementのプレゼンから世界中の若手家庭医とワークショップを行い、それぞれの国の特徴や文化について学びました。その後ソウル観光や焼肉に行き、交流を深めました。

今回の学会では私は初めて口演発表をさせていただきました。"OB/GYN Training of Family Medicine Residency in Japan: A Case of One Resident in Kameda Family Clinic Tateyama"というタイトルで、専攻医として経験した女性医療研修について発表させていただきました。質問もいくつかいただき、国毎でも医療リソースや国民性や文化に根付く分娩の在り方などは大きく異なる中で、コンテクストに根付く家庭医の役割について改めて考えさせられました。

昨年のAPR(アジア太平洋地域の大会)に続いて2度目のWONCAでしたが、世界大会はより多くの地域からの参加者がいて、より多様な意見を聞くことができました。日常では知ることのない中東や南米の医療システムや家庭医療について実際の家庭医から話が聞けることは、日々の振り返りの点でも視野を広げる意味でも他にない機会です。英語を母国語としない人も多いので拙い英語でも拾ってくれますし、皆とても気さくです。それぞれ世界中のコンテクストのなかで家庭医療という同じ志のもと医療を行なっていて、共通する理念があるのでとても話しやすく、暖かいです。タイの家庭医の友人が言っていた"We are like a family."という言葉が、本当にその通りだと思いました。

2019年のWONCA APR京都に向けて、若手医師のひとりとしてこれからも貢献していきたいと改めて感じました。

(文責:専攻医 坂井)

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このサイトの監修者

亀田ファミリークリニック館山
院長 岡田 唯男

【専門分野】
家庭医療学、公衆衛生学、指導医養成、マタニティケア、慢性疾患、健康増進、プライマリケア・スポーツ医学