家族志向のプライマリ・ケア輪読会

当院では専攻医2年目になると家族志向ケアについて意識して学びますが、その一環で約1年かけて家族志向のプライマリケアを輪読しました。

院長やスタッフの先生方にも加わっていただき、専攻医と途中から看護師さんも加わり輪読しました。

毎回本の各章を分担し、レジメを作成し読み進めながら各々の経験や印象的なところをディスカッションしました。

学ぶ前は、家族図書いたり、ライフサイクルに応じた注意点について患者さんにとお話したりすることはありましたが、 家族の力を診療の中で活かしきれなくもどかしく、うまく関われないなと思うモヤモヤがありました。

学んでみて、家族が一緒に来られた時にできることの幅が広がりましたし、 一緒に来なくても患者さんとの面接の中で関係性を評価し介入することもできるようになってきたと感じます。 何よりも家族を巻き込んだり、家族との関係性への会話ややりとりがとても楽しいです。

実際に日々の診療では、結婚した時、子供が生まれた時、子供が思春期を迎えた時、退職した時、大切な方が亡くなられた時によく遭遇しますが、家族がダイナミクスに動くために難しいと思わされます。しかし、家庭医としては力の見せ所です。

学んでからより一層このような場面を意識し、関係性を気にしながら関われることに医療者としてのやりがいを感じるようになりました。

文責:宮本

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このサイトの監修者

亀田ファミリークリニック館山
院長 岡田 唯男

【専門分野】
家庭医療学、公衆衛生学、指導医養成、マタニティケア、慢性疾患、健康増進、プライマリケア・スポーツ医学