訪問看護がQIアワードで最優秀賞を受賞しました!

亀田病院では、診療・ケア・サービスの質を可視化し改善につなげるため、各々の部署ごとにQI(Quality Indicator:品質指標)を設定し、計画・実行・検証・行動の一連の流れを通して業務を改善していく取り組みを行っています。
そして、亀田訪問看護センターが作成したQIの取り組みが病院内のQIアワードで最優秀賞を受賞しました!

設定したQIは、がん患者さんの訪問看護件数全体における夜間の臨時訪問件数の割合。
病院から離れた自宅で夜間に具合が悪くなって訪問看護を呼ぶ、ということは、患者さんご本人はもとより、介護しているご家族にとっても不安が大きいものです。事前に症状の予測を行って早めに介入することで、療養生活の質の充実につながるのではないか…という視点から、今回のQIが計画されました。
夜間臨時訪問の内容にせん妄への対応が多かったことから、2022年度はせん妄予防に向けた活動(DELTAプログラムを活用したリスク評価、医師とのカンファレンスetc)に重点を置いて取り組みが行われました。そしてその甲斐もあって、夜間臨時訪問割合は目標(7%以下)を達成でき、この取り組みが評価され今回の受賞となったようです!
普段の診療の中でも、訪問看護師からの相談や提案にははっとさせられることも多く、同じチームとしてとてもありがたい存在です。そのような訪問看護の取り組みが評価されとてもうれしく思います。

せん妄は誰にでも生じうることですが、入院療養と異なり自宅ではその様子を目の当たりにするのはご家族です。患者さんの普段とは違う様子に驚いたり、辛い思いをすることもあり、中にはせん妄のために自宅療養の継続をあきらめざるを得ないこともあります。訪問チームの適切な介入によって、患者さん、ご家族により安心して自宅療養を送っていただく一助になればと思います。

このサイトの監修者

亀田総合病院
在宅診療科 部長 大川 薫

【専門分野】
家庭医療学 在宅医療