Euroanaesthesia 2024参加報告
亀田麻酔科を代表して、2024年5月にドイツ・ミュンヘンで開催されたEuroanaesthesia 2024に参加してきましたので、ご報告いたします。
Euroanaesthesiaは、ヨーロッパ麻酔学会(ESAIC)主催の年次学会であり、麻酔分野における世界最大規模のイベントの一つです。今年の学会には、世界中から約6千名の参加者が集まり、約70か国からの参加がありました。そして、コロナが収束し、現地参加が徐々に戻りつつある中で、参加者の皆様にも笑顔が溢れていました。
亀田麻酔科からは2つのポスター発表がありました。一つは私の少し珍しい麻酔の合併症に関するケースレポート、もう一つは当科部長の吉沼先生の行ったランダム化比較試験です。いずれも特にヨーロッパ中心の参加者からたくさんの質問が寄せられ、活発なディスカッションが展開され、有意義なフィードバックをいただきました。
学会期間中、さまざまなセッションや講演に参加し、最新の研究成果や技術について学びました。特に印象的だったのは、麻酔の各分野での過去1年間の最新研究のまとめ講義です。この講義は非常に人気があり、参加者で溢れていました。また、Best Abstractの発表会では6つの優れた研究が紹介され、その高いレベルに感銘を受けると同時に、自分もさらに努力しなければならないと感じました。驚いた点として、大気汚染への配慮からの措置で、ヨーロッパでは2026年度からデスフルランの使用が規制され、それに合わせて麻酔ガスフィルターの設置や麻酔方法の変更が強いられます。この他にも多くのセッションに参加し、最新の知見を得ることができ、大変勉強になりました。
最後になりますが、このような貴重な学会参加の機会を与えてくださった亀田麻酔科の皆様に深く感謝申し上げます。皆様のおかげで、多くの知見を得ることができ、今後の臨床・研究活動に大いに役立てることができます。また、日頃の業務を調整していただき、参加をサポートしてくださった同僚の皆様にも心より感謝申し上げます。
亀田総合病院 麻酔科 後期研修医 金
このサイトの監修者
亀田総合病院 副院長 / 麻酔科 主任部長/亀田総合研究所長/臨床研究推進室長/周術期管理センター長 植田 健一
【専門分野】小児・成人心臓麻酔