JB-POT合格体験記①

麻酔科専攻医2年目 栁と申します。この度、第19回 JB-POT認定試験に合格しましたので、体験記を執筆いたしました。JB-POT認定試験の対策として特に必要だと感じたことを記しましたので、今後JB-POT認定試験を受験される方の一助となれば幸いです。

まず、私が11月12日の試験に向けて勉強を始めたのは、同年7月ごろです。試験は以下の2つのパートに分かれており、それぞれの対策をまとめました。

1.動画問題
動画問題は正答率が60%未満だとその時点で不合格です。限られた試験時間の中で素早く動画のポイントを見抜くためには、日頃から“動画慣れ”しておくことが必要です。心臓血管外科の症例では基本的なviewを理解し、動画問題の問題集で心筋症や先天性心疾患など特殊な病態の理解を深めました。動画の問題集は電子書籍を推奨します。端末で動画を再生できるので、どこでも問題演習をすることができます。ただしすべて英語表記で、解説を読むのに苦労しましたが、何とか2周(合計約200問)しました。その甲斐あって文章問題より高い得点を獲得することができました。

2.文章問題
基礎固めとして“赤本”を3周しました。解説を読んで分からなければ、その都度“紫本”で調べていました。試験では最新の知識が問われるため、JB-POTの春と夏の講習会、日本心臓麻酔学会の直前講習が必須です。勉強時間が足らず、私は“赤本”と前述の動画問題集に限定して取り組み、講習会の復習はできませんでした。しかし、試験直前まで同僚と問題を出し合って知識を共有したことで、講習会の内容に関する問題にもいくらか対応できました。 

「受験は団体戦」という言葉のように、私一人では合格は叶いませんでした。ともに受験した同僚、日頃からエコーの使い方をご指導いただいた先生方には厚く御礼申し上げます。これからも手術が安全に、円滑に進むよう、エコーの技量を磨いていきたいと思います。

麻酔科 後期研修医 栁 俊文

このサイトの監修者

亀田総合病院
麻酔科主任部長 小林 収

【専門分野】
麻酔、集中治療