2023.01.17 麻酔科抄読会

The Dynamics of Enterococcus Transmission from Bacterial Reservoirs Commonly Encountered by Anesthesia Providers
Randy W. Loftus, MD et. Al
Anesth Analg 2015;120:827–36

担当:荻野仁史/植田健一

麻酔施行者の手指汚染は麻酔科作業領域における腸球菌感染イベントの最も一般的な感染源である。といった内容の論文でした。

少し前の論文でしたが、2019年の手術室での感染対策のガイドライン(Infection Control & Hospital Epidemiology (2019), 40, 1–17)から着想を得て選ばせていただきました。ガイドラインでは麻酔作業用カート、三方活栓、酸素マスクおよび喉頭鏡、タッチスクリーン、キーボードなどの麻酔作業エリアや医療従事者の手指の汚染が、医療関連感染症および患者の死亡リスクの上昇をもたらすということが言われており、気を引き締めて日ごろの臨床に当たる必要があると思いました。

亀田総合病院 後期研修医 荻野仁史

このサイトの監修者

亀田総合病院
麻酔科主任部長 小林 収

【専門分野】
麻酔、集中治療