2022.11.08 麻酔科抄読会

Ultrasound-Guided Clavipectoral Fascial Plane Block With Intermediate Cervical Plexus Block for Midshaft Clavicular Surgery: A Prospective Randomized Controlled Trial

Anesth Analg. 2022 Sep 1;135(3):633-640

鎖骨筋膜面ブロック(Clavipectoral Fascial Plane Block:CPB)は2017年に報告された比較的新しいブロックで、横隔膜麻痺を生じずに鎖骨領域の鎮痛を得られることで注目されました。

筆者らは、鎖骨筋膜面ブロックと腕神経叢ブロック斜角筋間法の横隔膜麻痺の発生率を比較するために、RCTを実施しました。

P:20〜60歳、ASA-PS 1または2、右鎖骨骨折
I:鎖骨筋膜面ブロック+頚神経叢ブロック
C:腕神経叢ブロック斜角筋間法+頚神経叢ブロック
O:ブロック30分後、4時間後の横隔膜麻痺の発生率

結果:
鎖骨筋膜面ブロックと頚神経叢ブロックの併用により、鎖骨領域を十分鎮痛しつつ横隔膜麻痺を軽減できる。加えて、上肢の運動神経がブロックされにくく、手技も容易である。

当院ではすでに導入されているようでした。私はまだ経験がないため機会をうかがって教わりたいと思います。
植田先生をはじめ、ご指導いただいた先生方、ありがとうございました。

亀田総合病院 麻酔科 後期研修医 栁 俊文

このサイトの監修者

亀田総合病院
麻酔科主任部長 小林 収

【専門分野】
麻酔、集中治療