注目論文:気管支鏡インターベンションの最新技術(2024年レビュー)
呼吸器内科
気管支鏡インターベンション(IP)の分野は技術革新が著しく、診断・治療の可能性を広げ続けています。本レビューでは、肺結節に対するナビゲーション気管支鏡やロボット支援気管支鏡(RAB)+コーンビームCT(CBCT)といった技術が、経皮的生検に匹敵、あるいはそれを上回る診断率を達成している現状がまとめられています。また、EBUSガイド下クライオバイオプシーや、これまでアクセスの難しかった気管支領域への到達を可能にする新型のthin EBUSプローブなど、次世代の技術も紹介されています。これらの進歩は、より低侵襲で正確な診断を実現し、呼吸器診療を大きく変えるポテンシャルを秘めています。
Contemporary Concise Review 2024: New Techniques in Interventional Pulmonology
最新の簡潔なレビュー2024:気管支鏡インターベンションにおける新技術
Nguyen P, Shah PL.
Respirology. 2025 Aug;30(8):697-704.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/40629539/
最新の簡潔なレビュー2024:気管支鏡インターベンションにおける新技術
Nguyen P, Shah PL.
Respirology. 2025 Aug;30(8):697-704.
ナビゲーション気管支鏡およびコーンビームCT(CBCT)ガイド下気管支鏡は、肺結節の経皮的穿刺生検に匹敵する診断率を示します。ロボット支援気管支鏡(RAB)と高度な画像技術(CBCTまたはデジタルトモシンセシス)を組み合わせることで、診断率はさらに向上します。超音波気管支鏡(EBUS)ガイド下リンパ節クライオバイオプシーは、特定の臨床状況において有望です。また、thin EBUSコンベックスプローブ(EBUS-CP)気管支鏡が間もなく登場し、気管支の「中間3分の1」領域へのアプローチに対する答えとなる可能性があります。大規模な試験のエビデンスが不足している分野では、ガイドラインや専門家の推奨が必要となることがあります。人工知能はまだ実臨床での地位を確立している途中ですが、教育やトレーニングにおいて有望視されています。