亀田メディカルセンター｜亀田総合病院 呼吸器内科【呼吸器道場】

亀田総合病院で、部長 中島が研究代表者で行った「23価型肺炎球菌ワクチンと4価インフルエンザワクチンの同時接種と逐次接種の免疫原性を比較する無作為化オープンラベル比較試験」がCDC（米国疾病対策センター）のワクチン諮問委員会（ACIP）の「ワクチンによる季節性インフルエンザの予防と対策：ACIPの勧告 -米国2020〜2021インフルエンザシーズン」 （リンク：https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/69/rr/rr6908a1.htm） に引用されました。

「インフルエンザワクチンと他のワクチンの併用接種」に関する項目で下記のように引用されました。

「Simultaneous administration of IIV4 and 23-valent pneumococcal polysaccharide vaccine (PPSV23) to persons aged ≧65 years was associated with lower seroprotection rates to one influenza B antigen at 4-6 weeks postvaccination as compared with sequential administration 2 weeks apart; seroprotection was not significantly different between the two groups for any of the four influenza antigens at 6 months postvaccination (88). 」

（88. kei nakashima et al. Hum Vaccin Immunother 2018;14:1923-30.）（リンク： https://bit.ly/31kFkcM ）

（訳：IIV4と23価の肺炎球菌多糖ワクチン（PPSV23）を65歳以上に同時に投与すると、2週間間隔で連続投与した場合と比較して、ワクチン接種後4〜6週間で1つのインフルエンザB抗原に対する抗体保有率が低下した。ワクチン接種後6ヶ月での4つのインフルエンザ抗原のいずれについても、抗体保有率は2つのグループ間で有意差はなかった。）

この勧告は、年に1回出版されるインフルエンザの予防と対策に関する国際ガイドラインであり、世界中で広く読まれているものです。
当院で行った研究が、歴史のあるガイドラインに引用され、医学の発展に貢献できたことに、研究者一同、大変大きな喜びを感じました。
研究に協力頂いた先生方・コメディカルの皆さま、患者さまにこの場を借りてお礼申し上げます。