Breavement Care Analytic framework

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遺族ケア、臨床研究、Analytic framework、リサーチクエスチョン

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○本日のポートフォリオ勉強会は、専攻医3年の宮本先生が臨床研究を開始するにあたり、現時点の方向性で大丈夫かどうかアドバイスいただきたいという内容でした。

今年度から当院にて開始された遺族ケア外来。これに対する強い熱意があるので、理解を深め、研究していきたいという想いを持っています。研究するにあたり「どこまでわかっているか、どこからわかっていないのか」の判断が重要というアドバイスを受け、Analytic frameworkを用いてKey Questionを挙げていきました。当該領域における過去の研究をリサーチしたところ、Grief(悲嘆)に関わる1〜3次予防という概念を学び、現時点で研究の少ない2次予防:ハイリスク群におけるスクリーニングと早期介入に焦点を絞って研究を進めていきたいと考えました。「遺族という母集団に対して、危険因子を挙げてリスク分割し、複雑悲嘆やその他の合併症に進行するかどうか、生存率やQOLを調べていく」この流れで研究できるかどうかを検討しました。

ディスカッションでは当院で実現可能かどうかという点が議論になりました。クリニカルクエスチョンと文献レビューとして素晴らしいので、リサーチクエスチョンとしても良い内容になることが予測されます。しかし現時点では遺族外来は始まったばかりであり症例数が多くない状況があり、容易に実現が可能であるとは言いにくい状況です。この壮大なテーマはライフワークとして続け、それをどういった形でポートフォリオにするのかを考察しました。最後はこの研究を通じて宮本先生がどのように成長したかが重要だという岡田先生からのメッセージでまとまりました。

【参考文献】

坂口幸弘(2010) 「悲嘆学入門」死別の悲しみを学ぶ

このサイトの監修者

亀田ファミリークリニック館山
院長 岡田 唯男

【専門分野】
家庭医療学、公衆衛生学、指導医養成、マタニティケア、慢性疾患、健康増進、プライマリケア・スポーツ医学