ちょっとためになる話15:魔女の一撃?(腰痛の話 その2)

『危険な腰痛』を見逃さないーこのような話を聞くと、「毎日こんなに腰が痛いなんて、何か悪い病気があるに違いない。」と心配される方もいるかと思います。まずは『危険な腰痛』を見逃さないことが大切です。ここで言う危険な腰痛とは、悪性腫瘍、解離性動脈瘤、化膿性椎体炎などの重篤な病気を想定していますが、他にも注意を要する疾患として、腰椎椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、圧迫骨折などがあります。
次のような症状を伴う方は、早めに病院を受診してください。

  1. 今までにないような激痛がある
  2. 楽になる姿勢がない、痛みのために夜も眠れない
  3. 足の麻痺や脱力感がある、歩行ができなくなった
  4. 尿が出にくい
  5. 発熱や発汗を伴う、急激な体重減少がある

危険な腰痛のサインが無ければ、あまりあわてることはありません。
腰痛との正しいつきあい方を次回からお話しします。

このサイトの監修者

亀田総合病院
脊椎脊髄外科部長 久保田 基夫

【専門分野】
脊椎脊髄疾患、末梢神経疾患の外科治療