ちょっとためになる話6:腰椎椎間板ヘルニア1

さて、今回からは「腰」の話に入っていきます!腰が痛い方、多いのではないでしょうか?今は国民病とも言われており、多くの方が腰痛で悩まれていらっしゃいます。痛みを和らげるいろんな方法を教えますので、まずは一度外来にいらっしゃってくださいね!

腰痛の中でも、「ヘルニア」という病気は聞いたことある方も多いのではないでしょうか。実際私たちの外来にもヘルニアかもしれない、ヘルニアが心配です、という相談は多く寄せられます。
ヘルニアというのは、内臓や組織が体の中のあるべき場所から、別の場所に飛び出してしまった状態(脱出)を言います。鼠径(そけい)ヘルニア、食道裂孔ヘルニア、・・、などいろんなヘルニアがあります。脊椎外科でヘルニアと言えば、「椎間板ヘルニア」です。

post_15.gif椎間板は椎体と椎体をつなげる重要な器官です。イラストは腰椎を斜め後ろから見たところです。椎間板は外側を取り巻く線維輪(せんいりん)と軟らかな髄核(ずいかく)からできています。髄核は水分を含む弾力のある組織で、衝撃を吸収するクッションの役割をしています。なんと荷重の80%が椎間板にかかると言われています。若い人の椎間板はMRI T2強調画像では白く描出されレンズ型をしていますが、老化により水分を失うと黒く描出されるようになります。

次回は症状の話やどういったときは手術をした方がいいか、についてお話します!

このサイトの監修者

亀田総合病院
脊椎脊髄外科部長 久保田 基夫

【専門分野】
脊椎脊髄疾患、末梢神経疾患の外科治療