セミの声

本当に、生命に危険を及ぼすような暑さです。ついに岐阜では40℃に達したそうです。
本日は研修日で、また、今日も朝から炎天下で作業しておりました。もはや、自分の本来の職業が何だったか、忘れそうになっている古澤です。
連休を利用して庭の改良工事をしておりました。門を入ってから玄関までの6mほどの通路をレンガ敷きで舗装する工事です。業者に頼むと結構かかりそうなので、連休を利用して自分でやる計画を立てておりました。施工方法を色々調べて、資材を少しずつ購入しては運び、購入しては運びして準備しておりました。何しろ、レンガだけで400個必要で、私の乗用車では1回に100個程度しか運べず、また、気に入ったレンガが館山のホームセンター「パワーコ〇リ」にしかないため時間を見つけては買い貯めておきました。春ごろからこの連休でやる、と決めていました。当初は梅雨明けしてなくて、雨が降ったらどうしよう、なんて思っていたのですが、とんでもない。むしろ暑すぎでセメントにひびが入りそう・・・。


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連休からの猛暑の中、ついに工事が終わりました。レンガや砂、砕石、セメント、砂利など、1トンをゆうに超える資材を一人で運搬(もちろん、重機はありません、手押しの1輪車で行ったり来たり・・・)して、いったい何リットルのスポーツ飲料を飲んだか。この環境の中で作業を続けられる強靭な気力と体力だけが私の自慢です。両親に感謝です。医者を辞めても「ガテン系」でやっていける自信があります。
研修医の皆さん、体力勝負です。私のマネはしない方が良いですが、過酷な環境(体力的にも、精神的にも)でも「潰れない」体と心を持ちましょう。私も作業中は20分に1度は休憩しました。「辛い」と思ったら休みましょう。無理して潰れるくらいなら、休んだほうが周りにも迷惑をかけません。


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セミが鳴き始めました。これは「ニイニイゼミ」。夏のセミでは最も早くから鳴き始めます。「チーーーー」という感じ。小さめのセミです。


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これは「アブラゼミ」。最も普通にいるセミです。「ジージー、ジリジリ」こいつの声を聴くと、いよいよ夏だな、と思う反面、暑さを倍増するような騒々しさです。でも、私に言わせれば、こいつはまだかわいいものです。関東より西にいる「クマゼミ」は本当に気が狂いそうになるくらいうるさいです。まだ、この辺りにはいませんが、温暖化で東へ生息範囲を広げていると聞きます。
セミというと、一般には7日しか生きられない、と言われ儚いもの、空しいものの象徴のようにあつかわれることがあります。「空蝉」なんて言葉もありますね。「八日目の蝉」なんて言う映画もありました。実際には成虫になってからが短命なのですが、自然では7日よりはもっと長く生きるようです(飼育すると給餌の難しさもあり短命なようです)。しかし、幼虫は実は数年以上地中で過ごしています。海外には13年ゼミ、17年ゼミという「素数ゼミ」なんて言うのもいます。実は「セミ」は生物としては意外に長生きなんです。生殖をするための「成虫」という形態でいる期間が短いだけなんです。素数セミは地域によって成虫の発生時期がずれると、複数の地域で同時に大発生することがなく種の維持に有利になるわけです。まあ、「目に見えるものが全てではない」ってことでしょうか。大事なものは「深いところ」に隠れているんです。


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芙蓉の花も咲きました。盛夏を楽しみましょう。
あ、内視鏡学会の準備何もしてない!明日からやらなきゃ。

このサイトの監修者

亀田総合病院
産婦人科主任部長 大塚 伊佐夫

【専門分野】
婦人科悪性腫瘍