120年に一度の花

明日で3月も終わり、新しい年度を迎えます。当科にも新しく何人かの若い先生たちを迎えられるのは本当にうれしい限りです。また、新生児科にも新しい先生が入職し新体制となります。「春に3日の晴れなし」といいますが、急に暖かくなったと思ったら今度は冬に逆戻りしたり。今日は南風で暖かいですがどんよりしたお天気、朝までは小雨がぱらついていました。ここ数日休暇を頂いていた古澤です。コロナの影響もあって大した遠出はできませんで、何となくブラブラしているうちに終わってしまい、明日からはまた仕事です。


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鴨川も桜が満開を迎えました。
本当は春の青空に映える花ですが、雨露をまとった花も風情があります。
早く暖かくなってほしい反面、寒い日が続くと花が長持ちするのでそれもまたよしかな。


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前回お伝えした、水攻めにしてハンマーでしばいたシイタケのホダ木は本当に目を覚ましてこの通り。なぜ叩くと生えるようになるのかは解っていないんだそうだ。不思議だね。ただ、うちのホダ木は細めなのでそんなに長くは採れ続けないと思うので秋に剪定したクヌギでまた新しいホダ木作りをしました。


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90cm位に切りそろえたら結構な本数になってしまった。メスからチェーンソーまで、いろんな刃物を使いこなしちゃうのだ。


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1本あたり20~30か所ドリルで穴を開けて市販のシイタケ菌の駒木をコンコンうち込みます。2年前は子供たちが手伝ってくれたのですが、今回は一人、400個の穴あけと打ち込みは結構きつかったね。上手くいくと来年の秋から収穫できます。ちょうどそのころには今採れているホダ木が終っているころだろう。


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桜が満開なのはうれしいのですが、咲くと不吉と言われる花もあります。竹の花です。
一説では120年に一度しか咲かないとも言われます。調べてみると、実際には数十年に一度くらいは咲くようですが、普通は一生のうちにほとんど見ることがないという意味で「120年」と言われているとも。館山で知り合いが咲いているところを教えてくれました。コメの花に似た小さな花がその一角だけ「満開」になっていました。
開高健の小説「パニック」では竹の開花がきっかけで起きたネズミの大繁殖に人々が翻弄される様が描かれています。そういえば何となく、今の「コロナ禍」にも通ずるところがあったなあ・・・。パニックではネズミ騒動は人間の意思と関係なく自然に収束し、後には人間の醜さと無力さが後味として残るわけです。
歓迎会のない3回目の春です。コロナウイルスもネズミの群れのようにそろそろ消えてなくなってくれないだろうか。

このサイトの監修者

亀田総合病院
産婦人科主任部長 大塚 伊佐夫

【専門分野】
婦人科悪性腫瘍