フルオロキノロンの使用制限について
フルオロキノロンの使用制限について、NEJMのjournal watchでも取り上げられています。実際フルオロキノロンが本当に必要なケースというのはほとんどないように思います。
当院で一番使用される状況は、ST合剤耐性の腸内細菌科細菌による腎盂腎炎の内服治療、または、AMLやMDSの寛解導入療法や造血幹細胞移植前処置時の予防内服なのではないかと思われます。レジオネラ肺炎もアジスロマイシンで治療可能ですので、市中肺炎診療において、なくても実はそれほど困らないかもしれません。
この記事にも記載がありますが、米国の市中肺炎のガイドラインは、フルオロキノロンをかなり推奨していますので、今後米国のガイドラインがどのように改訂されるのか興味深く思っています。
このサイトの監修者
亀田総合病院
臨床検査科部長、感染症内科部長、地域感染症疫学・予防センター長 細川 直登
【専門分野】
総合内科:内科全般、感染症全般、熱のでる病気、微生物が原因になっておこる病気
感染症内科:微生物が原因となっておこる病気 渡航医学
臨床検査科:臨床検査学、臨床検査室のマネジメント
研修医教育