PIPC/TAZ（商品名：ゾシン）とVCM（バンコマイシン）の併用治療
ここのところPIPC/TAZ（商品名：ゾシン）とVCM（バンコマイシン）の併用治療は、AKIが増える可能性がよく指摘されていますが、ICUの患者において、3日以内の併用であれば、MEPM+VCMとCFPM+VCMと差はなかったとするretrospective studyが報告されました（Clin Infect Dis. 2018 Aug 24. doi: 10.1093/cid/ciy724. [Epub ahead of print]）。患者群は、厳密には同等ではないですが、多変量解析でも差はなかったようなので、最初の数日は今まで通り問題なく使用できそうです。
3日を超える併用治療、特にFNでVCMが必要なGPC菌血症となった場合や褥瘡感染症の場合は、このevidenceは適応できず、今まで通り、AKIに注意しながら、治療経過をf/uする必要があると思います。
このサイトの監修者
亀田総合病院
臨床検査科部長、感染症内科部長、地域感染症疫学・予防センター長 細川 直登
【専門分野】
総合内科：内科全般、感染症全般、熱のでる病気、微生物が原因になっておこる病気
感染症内科：微生物が原因となっておこる病気 渡航医学
臨床検査科：臨床検査学、臨床検査室のマネジメント
研修医教育
