2021.07.01 Clinical Case Conferense(M&Mカンファレンス)
1. 題「輸血に反応が乏しいんです」 担当:荻野/松浦
症例:局麻・鎮静下TAVI
2. 題「大動脈バルーンが効かない?」 担当:金/重城
症例:AAA切迫破裂
荻野先生、松浦先生の症例は局所麻酔と鎮静で行なったTAVI症例でした。
ラピッドペーシング後、血行動態が昇圧薬でもなかなか安定しない、輸血によるHb値の改善がないことから、出血源を色々探したが見つからず、ドレーピングを剥がした際、静脈ラインのコネクターの緩みに気付いた一例でした。
手をドレープで覆う症例では特に、ライン類のコネクトや、血管内留置がきちんとされているか(肥満症例では抜けやすい)いつも注意が必要ですね。
入室時に既に確保されている静脈ラインは毎回チェックしましょう。
金先生、重城先生の症例はAAA切迫破裂/緊急ステントグラフト挿入術の症例で、OPE室に来る前に大動脈バルーン(以下IABO)が留置された一例でした。
IABOの現状のガイドライン上の位置づけを確認し、その後Ope経過を追いました。
Ope室入室後、バイタルが急変しIABOを膨らませましたが、バイタルは安定せず、透視で位置がずれていることがわかりました。IABOを入れ直すと血圧は上昇しました。
Ope室前にIABOを挿入しても、移動でずれる可能性があり今後はOpe室で入れるのが良いのではなど意見が出ました。
お疲れ様でした。
亀田総合病院 麻酔科 後期研修医 渕野
このサイトの監修者
亀田総合病院
麻酔科主任部長 小林 収
【専門分野】
麻酔、集中治療