かめだPOST 心室頻拍・心室細動から命を守る

心臓は全身に血液を送るポンプです。このポンプは電気の信号で動きます。通常は心臓の右上の部屋から電気の信号が出て、電気信号が下の部屋まで流れると心臓が動きます。この電気信号が乱れるものを不整脈といい、不整脈にはいくつもの種類があります。

心室頻拍や心室細動といわれる不整脈は、心臓の下の部屋(心室)から電気信号が勝手に出てしまう状態です。心室の同じ場所から電気信号が出るタイプ(心室頻拍)と、心室が無秩序に電気信号で興奮してしまうタイプ(心室細動)があります。

不整脈の中には誰にでも起こる無害なものから、すぐに治療が必要な危険なものまで様々あります。心室頻拍や心室細動はすぐに処置や適切な治療が必要な危険な不整脈です。

心室頻拍や心室細動の症状

不整脈の続く時間にもよります。強い動悸や苦しさが出る場合や、不整脈のせいで血圧が下がって意識を失ってしまう場合もあります。

心室頻拍や心室細動の検査

不整脈が起こる際、不整脈が起こりやすくなる心臓の変化がある場合(器質的)と心臓そのものの変化はない場合(特発性)があります。心臓の変化を評価するために、心電図・心エコー検査(心臓超音波検査)、心臓/冠動脈CT検査、心臓カテーテル検査、心臓MRI検査などが病状に応じて行われます。また特定の心筋症を疑う場合は、PET検査を行うこともあります。

  • 心エコー検査(心臓超音波検査):心臓の動きや形を評価します。心筋梗塞や狭心症・心筋症などで動きが悪くなっている場所がないか、弁膜症などの形の変化がないかがわかります。
  • 心臓/冠動脈CT検査:心臓の形が鮮明にわかります。また心臓が弱ったことで心臓の中に血栓などの変化がないかも見つけることができます。心臓の病気として狭心症・心筋梗塞が隠れていないかどうか分かる場合もあります。
  • 心臓カテーテル検査:狭心症・心筋梗塞が不整脈の原因として隠れていないかどうかを正確に評価できます。また心臓にかかっている負担の具合を心臓の中の血圧を測定しながら評価することもできます。
  • 心臓MRI検査:心臓の動きや形だけでなく、心臓にダメージが残っている不整脈の起こりやすい場所を見つけることができます。
心臓エコー検査
心臓CT検査

心室頻拍や心室細動の検査


  • 不整脈を抑える薬が処方されます。また心臓が弱っている場合は心臓の保護薬(回復を促す薬)が処方されます。定期で継続して内服することがとても大切です。薬を自己判断で中止することはとても危険なので、薬に関して気になることがあれば医師に相談ください。
  • カテーテルアブレーション
    心室頻拍の場合、カテーテルアブレーション治療が有効な場合があります。心臓の中にある不整脈の原因の場所にカテーテルという細い管を持っていき、アブレーションといって温度変化を起こして発生原因を抑える治療です。
    心室頻拍が何度も起こっている場合、急いで治療が必要になる場合もあります。カテーテルアブレーション治療を受けることで、心室頻拍の再発リスクを減らしていきます。
  • 植え込み型除細動器(ICD)など
    薬やアブレーション治療をしても、心室頻拍や心室細動を一度でも起こした場合は除細動器(ICD)と呼ばれる治療が必要になる可能性が高いです。また、まだ不整脈を起こしていなくても、今後心室頻拍や心室細動を起こすリスクがとても高い人(心臓の機能が弱っていて短い不整脈が出る場合など)にはICDが推奨されます。
    ICDには現在様々なタイプがあり(経静脈型、完全皮下植え込み型(S-ICD)、血管外植込み型(EV-ICD)、両心室ペーシング機能付き(CRT-D)など)、病状に応じて医師から推奨されます。

心室頻拍や心室細動は、速やかな対応と様々な治療が必要になる不整脈です。一度でも不整脈が出た場合、必ず循環器内科の医師と相談し、治療方針をたてましょう。

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亀田クリニック 循環器内科
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