
心房細動に対するカテーテルアブレーションとは、不整脈が起こる元となっている場所(肺静脈)にカテーテルという細い管を持っていき、カテーテルで温度の変化を起こしたり強い電場をかけたりして、異常な電気信号が不整脈を起こさないようにする治療です。心臓や不整脈の状態で、肺静脈以外の場所にも治療を追加していきます。
右足の付け根や右肩の付け根の静脈からカテーテルという管が入ります。
当院のアブレーションは全身麻酔で行うことができるため、患者さんは完全に眠った状態で治療が行われます。痛みや不安を感じない状態で治療を受けることができます。目が覚めた時には治療が終わっており、自分の部屋に戻って安静時間を過ごすことになります。
アブレーションを受けることで、動悸、息切れ、胸の圧迫感、疲れやすさなどの症状が改善され、将来的な脳梗塞や心不全、認知症などのリスクを下げることができると考えられています。
検査と入院
アブレーション治療を行う前に、心エコー検査や心臓CTなどを行います。麻酔科の診察がある場合もあります。現在のアブレーション治療は2泊程度の短期入院となっています。
治療前日に入院し、採血や心電図検査があります。アブレーション治療後は数時間、ベッドの上で安静が必要です。安静時間が終わるとスタッフの診察があり、起き上がることができるようになります。
治療翌日朝の足の付け根の状態、血液検査、レントゲン、心電図に問題がなければ、退院が可能となります。退院後は数週間から1か月程度で、外来の診察があります。退院後も血液サラサラの薬を飲み忘れないようにしましょう。
アブレーション治療を受ける場合、受けない場合
どのような検査や治療にも、合併症のリスクはゼロではありません。
可能性は低いですが、カテーテルが入る足の血管からの出血、心臓からの出血、心臓周囲の臓器・組織への影響、血栓塞栓症、治療中に使う薬剤・造影剤・電場などの人体への影響などが起こりえます。治療中に何か問題があった場合、速やかに対応しますが、場合によっては処置や手術が必要になる場合もあります。
治療に伴うリスクはゼロではないですが、治療を受けずに心房細動を放治しておくことで起こるリスク(心不全、脳梗塞、弁膜症、認知症など)の方が一般的にはとても高いです。アブレーション治療を受けることで、症状が良くなるだけでなく、将来的な心不全、脳梗塞、弁膜症、認知症の可能性を下げることができます。医師と相談し、適切な治療を納得して受けられるようにしましょう。

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