「イビキ」・・・皆さんは、自分の「イビキ」が気になりますか?
寝ている間に起きていることなので、ほとんどの人は自分では気がつかず、家族や知人から言われて、はじめて自分の「イビキ」はひどいらしい・・・と知る人が多いようです。
そもそも「イビキ」とは、空気の通り道、つまり「気道」がさまざまな原因で狭くなることで起こります。狭い所を空気が通ると空気抵抗が大きくなり、呼吸した時に粘膜の振動が起こり、これが共鳴して、大きな音が出ます。この震動音が「イビキ」です。「イビキ」が発生している時は、空気の流れが悪いのでうまく呼吸ができておらず、肺で十分に空気が換気されません。
実は、この「イビキ」は、近年注目されている閉塞性睡眠時無呼吸症に現れる重要な症状のひとつです。これに加えて「イビキ」の間に息が止まるようになると、とても危険な状態になっています。体の中の酸素が減って、心臓などの循環器に大きな負担がかかるため、不整脈、原因不明の高血圧症、糖尿病、などの病気に関連するといわれています。また、睡眠時に「イビキ」により呼吸が妨げられると睡眠の質が悪くなることがこれまでの研究でわかっています。


他にも、飲酒、ストレスが原因であったり、アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎などの鼻づまりで口呼吸になっている場合、「イビキ」をかきやすいといわれています。
風邪で鼻がつまって「イビキ」をかく、お酒を飲み過ぎてしまった日に、時々「イビキ」をかくのは、体調が良くなれば治りますが、毎日、習慣的に「イビキ」をかいている人は要注意です。寝ている時に空気が十分に体に入らないので、毎日、質の良い睡眠が取れない状態が続いています。これは、体にとって、大きなストレスとなります。

そして、太った中年層だけでなく、若い人でも顎が小さいことで起きるということを知っておいてほしいと思います。
次回から、「イビキ」の発生場所、時期、危ない「イビキ」の特徴など「イビキ」を科学します。
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