今回は、自宅で手軽にできる運動をご紹介します。
まず運動を安全かつ効果的に行うためには、ご自身の筋力に合わせて運動を選択することが大切です。せっかく運動を始めたのに、膝や腰を痛めてしまっては元も子もありません。前回、椅子を使って簡単に脚力をチェックする「立ち上がりテスト」をご紹介しました。皆さんの結果はいかがでしたか?
片脚で40cm(一般的な椅子の高さ)から立ち上がれた方は、体重の6割を筋力で支えることができます。これは、日常の基本動作である「歩く」や「階段昇降」を行う筋力があることを意味します。つまり、片脚で40cmができた方は、ウォーキングやスクワットなど荷重をかけた運動をしても、筋力で関節を支えることができるので、安全かつ効果的に行うことができると言えます。
反対に片脚で40cmができずに、両脚でしか立てなかった方が、いきなり長時間のウォーキングやスクワットを行うと、健康づくりのために行った運動で関節を痛めてしまい、結果的に運動ができなくなってしまうという本末転倒な事態を引き起こしてしまう恐れがあります。そんな方にオススメするのが、今回ご紹介する“簡単ごろ寝筋トレ”です。まずは、この運動でウォーキングやスクワットなどの次のレベルの運動を安全に行うための筋力をつけましょう。もちろん、片脚で40cm以上ができた方にもオススメです。
これら運動は、安全なだけではなく、畳一畳のスペースがあれば手軽に行うことができます。普段運動不足を感じている方や、足腰の低下を感じている方も隙間時間に手軽に取り組むことができます。今回ご紹介する3種類の“ごろ寝筋トレ”は、日常で必要な太ももの表の筋肉から、裏側、お尻など満遍なく鍛えられるようになっています。1種類3分ほどで行うことができます。3種類全てを行っても5~10分ですから、お昼休みやテレビを見ながらCMの合間など隙間時間に気軽に取り組んでみてください。血糖値が高めの方は、食後に行うと効果的です。さらに詳しく知りたい方は、クリニック5階のスポーツ医科学センターにてあなたに合わせた運動をご提案いたします。ご興味のある方はぜひお越しください。
次回は、片脚で40cm以上ができた方に特にオススメのウォーキングなどをご紹介します。どうぞお楽しみに!
脚あげ 太ももの筋肉を鍛える

- 両脚を伸ばして座ります。
- 足首を90度にして太ももに力を入れます。
- ゆっくりと片脚を持ち上げ床から20㎝程で5秒止めましょう。
- 10回を1セットとして、左右行います。
横向き脚あげ お尻の筋肉を鍛える

- 両脚を伸ばして横向きに寝ます。
- 足首を90度にして太ももに力を入れます。
- 踵から上げるように片脚を高く上げます。体がくの字になったり、脚が前に行かないように注意しましょう。
- 10回を1セットとして、左右行います。
お尻あげ お尻・太ももの裏の筋肉を鍛える

- 両脚を立てて仰向け横に寝ます。
- 足首を90度にして太ももに力を入れます。息を吐きながら、お尻を持ち上げます。
- 腰が反ったり、首に体重がかからないように注意しましょう。
-
10回を1セットとして、左右行います。
ボールや座布団を挟んでお尻を上げる。背中は反らさない!
- 体調が優れない日や痛みがある場合は無理をしないようにしましょう。
- 全ての種目は、呼吸を止めずに鍛えている部分を意識することが大切です。
亀田スポーツ医科学センターは、皆様の健康ライフをお手伝いする「メディカルフィットネス施設」です。
亀田スポーツ医科学センター ホームページ リハビリテーション科のご案内亀田スポーツ医科学センター 健康運動指導士 宮本瑠美