かめだPOST 内科・総合診療科)予防医療のすすめ

亀田メディカルセンターに通院中の成人の患者さまへ

下記は科学的根拠と治療指針に基づいたがん検診や予防接種など、予防医療の推奨項目です。 症状がなくてもより健康で長生きをするために、対象の方にはお薦めします。
ただし、症状や病気がある際の保険診療とは異なり、予防医療は原則自費診療です。市区町村健診や人間ドックを活用し、担当の医師とよく相談して下さい。

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がん検診(※1、2)

大腸がん 45歳~75歳(便潜血毎年[2回法]か、大腸内視鏡3~10年毎も検討)家族歴があれば要相談
胃がん 50歳以上(胃バリウム検査を1~3年毎か、上部消化管内視鏡を2~3年毎)
乳がん 40歳[もしくは50歳]~74歳(マンモグラフィーを2年に1回)家族歴があれば要相談
子宮頸がん 21~69歳(子宮頸部細胞診を2年に1回か、30~60歳はHPV検査のみ5年に1回で代替も可能)
肺がん 50歳~80歳、喫煙歴(1日1箱x20年相当)があり、禁煙15年未満の方のみ(低線量肺CTを毎年)
前立腺がん メリットとデメリットのバランスが個人によって異なるので相談を

注1:上記(前立腺がんを除く)は特に検診の利益が大きく、対象の方が行うとより長生きをすると科学的に証明されています。
注2:自治体によって、検診方法が異なる場合があります。

予防接種(※3)

肺炎球菌 65歳以上もしくは64歳以下でも持病のある方に(心、肺、肝、腎、糖尿病等)
インフルエンザ 全ての方に。毎年
破傷風 全ての方に。初回は3回、その後10年毎(百日咳予防を兼ね三種混合で代用も推奨)
B型肝炎 19~59歳の全ての方、60歳以上の高リスク(慢性肝疾患、糖尿病、透析、B型肝炎患者の家族、医療従事者等)の方
A型肝炎 慢性肝疾患・B型/C型肝炎の方等に
HPV 子宮頸がん・肛門がんの予防目的、特に26歳以下の女性・男性に。接種が無料となる場合あり
帯状疱疹 50歳以上で遺伝子組み換えワクチン2回推奨。次善の策は50歳以上で生ワクチン1回
麻疹・風疹 接種していない方(特に40~50代男性)、抗体検査・接種が無料となる場合あり
新型コロナウイルス 生後6ヶ月以上の全ての方に(2024年8月時点)
RSウイルス 60歳以上(特に持病のある方:心、肺、腎、糖尿病など)、妊婦(妊娠24-36週)

注:ほかにも海外(特に途上国)に行く予定がある方は担当医と相談して下さい。

生活習慣病(※1)

高血圧 血圧(妊娠中の方も)
脂質異常症 コレステロール
糖尿病 血糖とHbA1c
肥満 体重
喫煙 禁煙を強くお薦めします
飲酒 飲酒は節度をもって(適正飲酒量は性別と年齢によって異なりますが、最大でビール150ml、日本酒1/3合(60ml)程度が適量とされています)

定期的な運動、歯科受診をお薦めします

全般(※1)

骨粗鬆症 65歳以上の女性 (骨密度の写真)
転倒予防 65歳以上(転倒しやすければ運動・リハビリ)
腹部大動脈瘤 生涯で100本以上の喫煙歴がある65~75歳の男性(腹部超音波検査1回)
淋菌・クラミジア感染症 性交の経験がある24歳以下の女性(尿か子宮頸部のPCR検査)
C型肝炎 18~79歳(血液検査)
うつ病/不安障害 2週間以上のうつ気分・興味の減退、過度な不安感/心配な気持ちがあればご相談下さい。家庭内暴力も

特定の方に(※1)

性行為感染症の危険性が高い方に HIV・梅毒・B型肝炎・淋菌・クラミジア
妊娠を考えている方に 葉酸毎日400μg内服(神経管開存症が減ります)、風疹予防接種歴の確認また抗体検査、妊娠前カウンセリング(百日咳追加予防接種等)、血圧測定
ご高齢の方に 介護保険(かかりつけ医や地域包括支援センター等で相談)、ACP[人生会議]・事前指示(かかりつけ医と相談)

上記以外の検診や検査については利益が証明されていないものが多く、個別性も高いため、直接医師とご相談下さい。

参考文献

※1:USPSTF(U.S. Preventive Service Task Force)
※2:科学的根拠に基づくがん検診推進のページ
※3:ACIP(Advisory Committee on Immunization Practices)

総合内科・家庭医診療科 文責: 吉田明人・岡田唯男

※亀田メディカルセンターとは亀田総合病院を中心とした医療サービスの総称です。

総合内科のご案内

https://medical.kameda.com/general/medi_services/index_01.html
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