マンモグラフィ、超音波、MRIそれぞれについては別に解説されていますので、ここでは
- 各画像検査の特徴の比較
- 3つを合わせて使用することの意味
の2つに分けて説明します。
各画像検査の役割の比較
3つの検査方法のなかで、マンモグラフィは最も手軽な乳房の画像診断。超音波やMRIと比較して短時間で撮影でき、検診にも診断にも広く使われてきました。
一方で、超音波は、マンモグラフィではカバーしきれない部分を補ってくれる画像検査で、乳腺の診断はまずマンモグラフィ+超音波の組み合わせで行うことが多いです。
一方MRIは、
- マンモグラフィや超音波で検査を行った後に、さらに追加の検査として使用されたり
- 乳がんと診断された後で、両側の乳房をくまなく評価するために使用されたり
します。
3つを合わせて使用することの意味
マンモグラフィ、超音波、MRIは、それぞれ原理や、得意とする分野が異なります。
たとえば、マンモグラフィは石灰に強い、超音波は気になったところを集中的に確認できる、MRIは病変を見つけ出す感度が最も高い、といった具合です。
3つそれぞれの得意とするところを補い合って診断を進めていくのが、乳腺の診断を進める上において最も有効な手段なのです。
お読みいただきありがとうございました。
みなさまからご意見をいただき、分かりにくいところについては改訂をしてより分かりやすくし、また解説してほしい用語や知識があれば、教えていただければ幸いです。
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亀田総合病院 放射線科 部長、亀田京橋クリニック 診療部部長 兼務 町田 洋一