- アドバンス・ケア・プランニング=将来の意思決定能力の低下に備えて、患者さまやそのご家族とケア全体の目標や具体的な治療・療養について話し合うプロセス(過程)。もしバナ≒もしものための話し合い。
これまで約半年にわたって、「ACPとは何か」、「縁起でもない壁」や「ポックリ願望」といった「もしもにまつわる豆知識」、「もしバナのきっかけとなるグッズ」の紹介、そして私たちが開催している「ワークショップ」について書かせていただきました。最終回となる今回は私たち「ACP-A」プロジェクトチームの紹介をさせていただきたいと思います。
ACP-A=Advance Care Planning in AWA(安房)とは
ACP-Aは2013年に亀田総合病院の緩和ケアサポートチーム、在宅医療部、総合内科、地域連携室や亀田医療大学の有志で結成されたプロジェクトチームです。
「地域住民一人ひとりが、自分や大切な人の人生やもしもを考え、話し合うことで、今をより大切に、最期まで自分らしく生きることを支援する」ことを理念に掲げ、安房地域を中心にワークショップ(第11話参照)を開催しています。
ACP-Aの主な活動メンバー(かっこ内はワークショップでの愛称)

その他、関根龍一医師(疼痛・緩和ケア科)、八重樫牧人医師(総合内科)、小野沢滋医師(地域医療支援部顧問)にアドバイザーとしてご協力をいただきながら活動しています。
安房地域のこれから
この安房地域には亀田病院の関係者以外にも、医療・介護・福祉に携わっている方々が数多くいます。ACP-A結成からこれまでの間に、私たちは主に院内や院外の医療・介護・福祉に携わる方々に対して、ワークショップを実施してきました。一般市民のみなさまを合わせると、これまでに延べ500人を超える方々にご参加いただいています。参加者のみなさまと共に「もしバナ」について考え、話し合う過程で、私たちそれぞれにも多くの気づきや学びがありました。これらの経験は安房地域にとって貴重な財産だと思います。
この先、ワークショップを修了した方々には、次のステップとして安房地域における「もしバナ」の在り方やツール(パンフレットや記載する書式など)を共に考え創造していきたいと思います。また、医療関係者に留まらず、市民のみなさまにも、元気なうちから「もしバナ」に触れる機会を数多く設けていきたいと考えています。

最後に
半年間に渡って当コラムにお付き合いいただき心から感謝しています。最後に一つ、読者のみなさまにお願いがあります。これから先、私たちACP-Aが行う活動について、みなさまにはぜひその感想をお寄せいただきたいのです。どんな些細なことでも構いません。
これから先も、みなさま一人ひとりの声に耳を傾け、対話を大切にしながら、この活動を続けていきたいと思います。
縁起でもない話を もっと身近に
あたりまえに もしバナのある世界へ
- 私たちの活動へのご感想はiACPのホームページまでお寄せください→https://www.i-acp.org/contact/
- 足立智孝教授の写真:千葉大学大学院看護学研究科エンド・オブ・ライフケア看護学HP:http://www.n.chiba-u.jp/eolc/trial/report/2014/2014_thinklife02.html
ACP-Aでは今年度(2017年1月14日)、ワークショップの開催を予定しています。募集要項が整い次第、亀田ニュース内で告知致します。
疼痛・緩和ケア科のご案内
https://medical.kameda.com/general/medi_services/index_47.html亀田総合病院 Advance Care Planning in AWA プロジェクト代表 蔵本浩一
