肺拡張能力試験(DLCO)とは
肺に取り込まれた酸素は、拡散により肺胞から血液に到達しヘモグロビンと結合します。この拡散能(DL)を測定するのが肺拡散能力測定試験で、検査に一酸化炭素(CO)を使うため DLCO と呼びます。
当院の「肺拡散能力試験」という項目で施行される肺機能検査は4種類です。
- 肺活量では、“肺の中に空気をどのくらいたくさん吸ったり吐いたりできるか” から、肺の大きさをみます。
- 努力性肺活量では、“出来る限りたくさん吸った空気をどのくらいの速さで吐ききれるか” から、気道、気管支の空気の通りやすさをみます。
- 機能的残気量では 一定量の体に取り込まれない気体を呼吸により肺の中にも広げ、その気体の濃度減少により、肺の容量をみます。
- 肺拡散能力では 赤血球にくっつきやすい気体を用いて、肺から空気が血液中へ通過しやすいかをみます。
検査方法
空気に少量の一酸化炭素(CO)を加えて濃度調整した混合ガスを呼吸していただき、吐けなくなるまで息を吐き切った後、できるだけ一気にこれ以上吸えないというところまで息を吸って、そのま ま 10 秒間しっかり息を止めます。 息を止めている間に肺胞からガスは拡散し吸っていただいた混合ガス中の CO は減っていきます。10 秒たったらできるだけ一気に息を吐き、採取した呼気中の CO の減り具合を測定します。
検査時間
60分