かめだPOST 大腸内視鏡検査をお受けになる患者さまへ

検査の概要

大腸内視鏡検査は直径9mm~12mmほどのスコープを肛門から挿入して、大腸粘膜をカメラ先端に搭載されているCCDカメラで観察します。撮影した画像はカルテへ転送され保存されます。これにより癌やポリープ、炎症などを診断できるほか、通常観察だけでなく特殊光検査、画像拡大観察、色素散布、組織採取も可能です。採取した組織は顕微鏡検査などを行い約1週間~2週間程度で結果が判定されます。

検査前の注意事項

検査前日の注意事項

  • 検査食セットや下剤を処方されている方は指示の通りにお願いします。普段から便秘気味の方は検査2~3日前からの下剤内服をお勧めします。外来担当医師へご相談ください。
  • 通常食の方は20時までに消化の良い物をおとり下さい。

検査当日の注意事項

  • 朝食はとらずに、絶食でお願いします。水分(お水、お茶)の制限はありません。
  • 内服薬については主治医とご相談(特に心臓病、高血圧、糖尿病の治療中の方)のうえ、服用が必要な薬は朝7時までに服用してください。
  • ペースメーカ、ICD(植込み型除細動器)のある方は手帳をお持ちください。
  • 検査開始時刻は排便状況や検査の進行具合により調整いたします。検査終了が夕刻となる場合や、お待たせする事もございますのでご了承ください。本やPCなどをお持ちください。
  • 問診票や同意書は事前にご記入のうえ当日ご持参ください。

大腸内視鏡検査の予約時間について

予約票に印字された予約時間は来院時刻で検査開始の時刻ではありません。来院後に下剤の飲用を開始し腸管がきれいになった患者さまから検査開始いたします。

検査の流れ

  • 問診票を確認いたします。検査履歴や病歴、内服薬や薬剤アレルギー等です。使用する薬剤の禁忌も確認します。
  • 腸管内をきれいにする下剤(ニフレック)を2Lお飲みいただきます。飲用方法は担当者からご説明させていただきます。通常は下剤飲用から腸管内がきれいになるまで3時間程度かかります。きれいになりづらい方は下剤の追加や浣腸をお願いする場合があります。
  • 腸管内がきれいになりましたら検査着、検査用パンツへお着がえいただきます。
  • 鎮痙剤(腸の動きを抑える)注射のための注射針を腕に留置します。
  • 検査室に入室し診察台に左横向きの体位で寝ていただき鎮痙剤を注射します。ご希望の方には鎮静剤、鎮痛剤を注射します。
  • スコープを肛門から挿入します。腸の屈曲が強い箇所や伸びやすい箇所では違和感や痛みが出ることがありますが、体位変換や、腹部用手圧迫などを行いながら患者さまへの負担が少なくなるように慎重に挿入していきます。
  • 検査は20分~30分程度で終了します。必要に応じ、粘膜の一部を採取し(生検)、組織検査をする場合があります。

大腸内視鏡検査を受けるコツ

腹部の力を抜いて、リラックスした姿勢でお受けください。特にS状結腸は屈曲が強く伸びやすいため違和感や痛みが出やすい箇所ですが、通過後は軽減されてきます。ゆっくり呼吸をして力を抜くようにしましょう。観察時には腸管内に炭酸ガスを入れ、腸のひだを伸ばすことでより精度の高い観察が可能になりますが、その分お腹が張ってきます。ガスは腸管に吸収され、また、おならとして排出することでも張りが解消されます。検査中は会話が可能ですので痛みなどありましたらいつでもお声掛けください。

鎮静剤・鎮痛剤の使用について

鎮静剤、鎮痛剤注射は、検査時の苦痛を和らげ、リラックスした状態で比較的楽に検査を受ける事ができます(完全に意識がなくなるわけではありません)。検査後は回復室のベッドでお休みいただき、体調の回復を確認後に退室となります。
当院では患者さまのご希望を確認し、医師の判断で使用することが可能です。

回復室(リカバリー室)のリクライニングチェアーやベッド

鎮静剤・鎮痛剤の使用時の注意点について

鎮静剤・鎮痛剤の副作用には眠気やふらつき、吐き気、呼吸抑制などがあり、また、判断力、注意力、運動能力を低下させます。当院では鎮静剤・鎮痛剤を使用された方には事故防止の観点から、ご本人による自動車、バイク、自転車等の運転を翌朝まで(夜間使用時は最低でも12時間)禁止としております。鎮静剤・鎮痛剤をご希望の方は公共交通機関、または運転のできるお付き添いの方とご来院ください。

検査後の注意事項

お食事

お食事の制限はありませんが、下剤飲用によって腸内環境が変化していますので消化のよいものをお勧めします。

組織をとった方(生検した方)

まれに組織採取した部位から出血することがあります。当日は出血予防のため、激しい運動や飲酒を避け、入浴はシャワー浴程度としてください。お食事はおかゆやうどんのような消化のよいものをおとりください。翌日以降は特に制限はありません。

ご帰宅時の注意

鎮静剤を使用していなくても鎮痙剤(胃腸の動きを抑える薬)や空腹などにより、眠気やめまい、目の焦点が合わないなどの症状が出ることがありますので、安静時間をとり症状を確認してください(通常1~2時間程度)。症状がある間は運転や危険を伴う作業はお控えください。

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