治療の流れ
- 検査に関する問診票にお答え頂きます。内容は、大腸内視鏡検査の経験の有無また受けたことが有る場合は、その時の様子、現在かかっている病気、普段飲んでいるお薬、薬剤アレルギーの経験等です。処置を受けられる方は、同意書(短期滞在手術・検査同意書)等にも署名をして頂きます。
- 大腸内視鏡検査と同様に洗浄液(下剤)を飲用してもらいます。
- 腸管内がきれいになったら検査(処置)開始になります。通常の大腸内視鏡検査の様に検査着と検査用パンツに着替えて準備完了です。
- 前回の検査レポート(画像)を参照しながら 5mm以下の小さな大腸ポリープに対する電気を使用せずポリープを切除します。(道具:スネア、ジャンボ鉗子など)
- 処置終了後 帰宅していただきます。
- 合併症:電流を用いたポリペクトミーでは出血が1~2%、消化管穿孔が0.2%発生するのに比して電流を用いないコールドポリペクトミーでは出血1%未満、穿孔は0%と言われています。
コールドポリペクトミーには2つの方法があります
専用の鉗子でポリープをつまんで摘除する方法と、スネアでポリープの根元を絞めて摘除する方法があります。原則は、4mm以下の小さいポリープは鉗子(カンシ)でつまみ、5mm以上のポリープはスネアを使用します(図1)
コールドポリペクトミーとは、高周波電流のような熱を加えずに切除する方法をいいます(図2)。いわゆる“生切り”です。
コールドポリペクトミーの適応は、大きさ10mm未満の小さな腫瘍性ポリープです。10mm以上のポリープは、遺残や出血などの危険性が高くなるため、高周波電流を流して切除します。10mm未満であっても、形態・性質・部位等でコールドポリペクトミーの適応にならないものもあります。
そこで、10mm(1cm)等の小さいポリープのときは、スネアに電気を通さずブチッとちぎったがよいといわれるようになったのです。この方法では、ブチッとちぎった瞬間は出血するのでドキッとしますが、実際には傷口が10mm程度の小さい傷になることから、すぐに治ります。
このような考え方から、そのまま電気を流さずにポリープをブチッとちぎった方が良いというコンセプトから、コールドポリペクトミーと呼ばれる切除術が登場しました。
現在、コールドポリペクトミーという切除術は、世界中で使われるものになっています。
注意していただくこと(処置後の注意事項)
- 処置後当日は、辛いものなど刺激のあるものは摂らないで下さい。問題なければ翌日からは何を食べても結構です。
- 飲酒や過激な運動は、下血の原因となりますおで1週間は控えて下さい。
- 熱いお湯での入浴は、出血の原因となります。当日はシャワー浴程度にとどめて下さい。翌日からはいつも通りで構いません。