注目論文:日本の高齢者におけるRSVワクチン接種と情報源
呼吸器内科
日本では高齢者のRSVワクチン接種が十分に普及しておらず、どの情報経路が接種と関連するかは重要な課題です。本研究は、60歳以上8,300人を対象とした全国オンライン横断調査で、接種率は4.2%でした。医療者、職場・学校、学術ウェブサイト、LINE、雑誌からの情報取得が接種と関連し、とくに高齢者が接種対象であるとの知識は強い関連を示しました。さらに、COVID-19、インフルエンザ、肺炎球菌ワクチンの接種歴とも正の関連がみられました。医療者による個別の推奨と、LINEなどを用いた集団向け情報発信の可能性を示す一方、横断研究であり因果関係は判断できません。
Association between respiratory syncytial virus vaccination and medical information sources among Japanese older adults in the post-COVID-19 era: a JACSIS 2024 cross-sectional study
ポストCOVID-19時代の日本の高齢者におけるRSVワクチン接種と医療情報源との関連:JACSIS 2024横断研究
Tsutsumi M, Yamada K, Asai K, Ueno K, Oshima Y, Ueda T, Hirai K, Toyokura E, Furukawa Y, Miyamoto A, Watanabe T, Tabuchi T, Kawaguchi T.
Respir Investig, 2026, 64(5), 101475.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/42501418/
Association between respiratory syncytial virus vaccination and medical information sources among Japanese older adults in the post-COVID-19 era: a JACSIS 2024 cross-sectional study
ポストCOVID-19時代の日本の高齢者におけるRSVワクチン接種と医療情報源との関連:JACSIS 2024横断研究
Tsutsumi M, Yamada K, Asai K, Ueno K, Oshima Y, Ueda T, Hirai K, Toyokura E, Furukawa Y, Miyamoto A, Watanabe T, Tabuchi T, Kawaguchi T.
Respir Investig, 2026, 64(5), 101475.
背景:
RSVは高齢者に大きな疾病負担をもたらしますが、日本におけるRSVワクチンの接種は限定的です。ポストCOVID-19時代において、RSVワクチン接種を促進するために有効な情報経路を明らかにすることは、とくに重要です。本研究では、日本の高齢者におけるRSVワクチン接種状況と、医療情報源、RSV感染症およびワクチンに関する知識、過去のワクチン接種歴との関連を評価しました。
研究デザイン:
日本全国の60歳以上を対象として実施された、オンラインによる横断研究です。RSVワクチンの接種状況と、医療情報を得た情報源、RSV感染症およびワクチンに関する知識、過去のワクチン接種歴との関連を解析しました。
結果:
対象者8,300人のうち、RSVワクチン接種率は4.2%でした。RSVワクチン接種者では、対人または組織を介する情報源として、医療者から情報を得ている割合が高く、調整オッズ比は1.47[95%信頼区間1.13–1.92]でした。職場または学校からの情報についても、調整オッズ比1.40[1.05–1.87]と正の関連が認められました。
メディアを介した情報源では、学術ウェブサイトが調整オッズ比1.52[1.05–2.20]、LINEが1.73[1.21–2.48]、雑誌が1.62[1.12–2.34]で、いずれもRSVワクチン接種と正の関連を示しました。
高齢者がRSVワクチンの接種対象であることを知っていることは、接種と強く関連し、調整オッズ比は4.79[3.45–6.67]でした。また、過去のSARS-CoV-2ワクチン接種歴は調整オッズ比1.87[1.38–2.53]、インフルエンザワクチン接種歴は1.57[1.21–2.03]、肺炎球菌ワクチン接種歴は1.83[1.44–2.33]で、いずれもRSVワクチン接種と正の関連を示しました。
結論:
日本の高齢者におけるRSVワクチン接種は、特定の対人情報源およびメディアを介した情報源と関連していました。医療者からの推奨は、とくに過去に他のワクチンを接種した人への個別的な接種促進に役立つ可能性があります。また、LINEなどのプッシュ型情報経路は、集団レベルでRSVに関する知識を広めるために有用である可能性があります。
RSVは高齢者に大きな疾病負担をもたらしますが、日本におけるRSVワクチンの接種は限定的です。ポストCOVID-19時代において、RSVワクチン接種を促進するために有効な情報経路を明らかにすることは、とくに重要です。本研究では、日本の高齢者におけるRSVワクチン接種状況と、医療情報源、RSV感染症およびワクチンに関する知識、過去のワクチン接種歴との関連を評価しました。
研究デザイン:
日本全国の60歳以上を対象として実施された、オンラインによる横断研究です。RSVワクチンの接種状況と、医療情報を得た情報源、RSV感染症およびワクチンに関する知識、過去のワクチン接種歴との関連を解析しました。
結果:
対象者8,300人のうち、RSVワクチン接種率は4.2%でした。RSVワクチン接種者では、対人または組織を介する情報源として、医療者から情報を得ている割合が高く、調整オッズ比は1.47[95%信頼区間1.13–1.92]でした。職場または学校からの情報についても、調整オッズ比1.40[1.05–1.87]と正の関連が認められました。
メディアを介した情報源では、学術ウェブサイトが調整オッズ比1.52[1.05–2.20]、LINEが1.73[1.21–2.48]、雑誌が1.62[1.12–2.34]で、いずれもRSVワクチン接種と正の関連を示しました。
高齢者がRSVワクチンの接種対象であることを知っていることは、接種と強く関連し、調整オッズ比は4.79[3.45–6.67]でした。また、過去のSARS-CoV-2ワクチン接種歴は調整オッズ比1.87[1.38–2.53]、インフルエンザワクチン接種歴は1.57[1.21–2.03]、肺炎球菌ワクチン接種歴は1.83[1.44–2.33]で、いずれもRSVワクチン接種と正の関連を示しました。
結論:
日本の高齢者におけるRSVワクチン接種は、特定の対人情報源およびメディアを介した情報源と関連していました。医療者からの推奨は、とくに過去に他のワクチンを接種した人への個別的な接種促進に役立つ可能性があります。また、LINEなどのプッシュ型情報経路は、集団レベルでRSVに関する知識を広めるために有用である可能性があります。