注目論文:高齢者CAPにおける肺炎球菌ワクチン血清型の再増加
呼吸器内科
成人の非侵襲性肺炎球菌感染症では、市中肺炎が主要な疾病負担を占めます。本研究は、ドイツ26施設で2020~2023年に登録された成人CAP患者を対象とし、血清型特異的尿中抗原検査によりワクチン血清型の分布と年次推移を評価した前向き多施設コホート研究です。解析された1,504例では、全CAPに占めるPCV13型、PCV20型、PPV23型肺炎球菌肺炎の割合は、それぞれ5.41%、8.11%、8.31%で、血清型3が最多でした。60歳以上では血清型3および各ワクチン収載血清型に増加傾向がみられ、高齢者CAPにおける血清型動向の継続的な把握が重要と考えられます。
Pneumococcal pneumonia in adults - re-emergence of vaccine serotypes: a prospective multicenter cohort study in Germany, 2020-2023
成人の肺炎球菌性肺炎におけるワクチン血清型の再増加:ドイツで2020~2023年に実施された前向き多施設コホート研究
Bahrs C, Rose N, Barten-Neiner G, Fleischmann-Struzek C, van der Linden MPG, Rohde G, Rupp J, Witzenrath M, Rademacher J, Pletz MW; CAPNETZ Study Group.
Pneumonia (Nathan), 2026, 18(1), 16.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/42498972/
Pneumococcal pneumonia in adults - re-emergence of vaccine serotypes: a prospective multicenter cohort study in Germany, 2020-2023
成人の肺炎球菌性肺炎におけるワクチン血清型の再増加:ドイツで2020~2023年に実施された前向き多施設コホート研究
Bahrs C, Rose N, Barten-Neiner G, Fleischmann-Struzek C, van der Linden MPG, Rohde G, Rupp J, Witzenrath M, Rademacher J, Pletz MW; CAPNETZ Study Group.
Pneumonia (Nathan), 2026, 18(1), 16.
背景:
成人における非侵襲性肺炎球菌感染症の主な疾病負担は、市中肺炎によるものです。本研究は、2020~2023年のドイツの成人における肺炎球菌ワクチン血清型の分布と動態を調査し、PCV13、PCV20、PPV23に収載された血清型に起因する市中肺炎の割合を明らかにすることを目的としました。
研究デザイン:
ドイツ国内26施設において、2020年1月1日~2023年12月31日に登録されたすべての成人市中肺炎患者のうち、血清型特異的尿中抗原検査用の尿検体を提供した患者を解析した前向き多施設コホート研究です。2020~2023年における肺炎球菌ワクチン血清型の年次推移を、全患者およびリスクを有する患者群について、異分散一致標準誤差を用いたクラスター頑健一般化線形モデルにより算出しました。
結果:
全原因市中肺炎患者2,028例のうち、1,504例で血清型特異的尿中抗原検査が実施されました。このうち1,008例は60歳以上で、373例は少なくとも1つの併存疾患を有する60歳未満の患者でした。
全市中肺炎に占めるワクチン血清型肺炎球菌性肺炎の割合は、PCV13収載血清型で5.41%[95%信頼区間4.12–7.06%]、PCV20収載血清型で8.11%[6.35–10.31%]、PPV23収載血清型で8.31%[6.27–10.93%]でした。血清型3が最も多く、52例で検出されました。
60歳以上では、血清型3で年次増加傾向が認められました(OR 1.84、95%信頼区間1.01–2.67)。ワクチン収載血清型についても、PCV13型でOR 1.89[0.89–2.89]、PCV20型でOR 1.57[0.99–2.14]、PPV23型でOR 1.47[1.04–1.91]の年次増加傾向が認められました。
結論:
ドイツの高齢市中肺炎患者では、ワクチン収載血清型、特に血清型3が引き続き循環し、再増加していることが示されました。
成人における非侵襲性肺炎球菌感染症の主な疾病負担は、市中肺炎によるものです。本研究は、2020~2023年のドイツの成人における肺炎球菌ワクチン血清型の分布と動態を調査し、PCV13、PCV20、PPV23に収載された血清型に起因する市中肺炎の割合を明らかにすることを目的としました。
研究デザイン:
ドイツ国内26施設において、2020年1月1日~2023年12月31日に登録されたすべての成人市中肺炎患者のうち、血清型特異的尿中抗原検査用の尿検体を提供した患者を解析した前向き多施設コホート研究です。2020~2023年における肺炎球菌ワクチン血清型の年次推移を、全患者およびリスクを有する患者群について、異分散一致標準誤差を用いたクラスター頑健一般化線形モデルにより算出しました。
結果:
全原因市中肺炎患者2,028例のうち、1,504例で血清型特異的尿中抗原検査が実施されました。このうち1,008例は60歳以上で、373例は少なくとも1つの併存疾患を有する60歳未満の患者でした。
全市中肺炎に占めるワクチン血清型肺炎球菌性肺炎の割合は、PCV13収載血清型で5.41%[95%信頼区間4.12–7.06%]、PCV20収載血清型で8.11%[6.35–10.31%]、PPV23収載血清型で8.31%[6.27–10.93%]でした。血清型3が最も多く、52例で検出されました。
60歳以上では、血清型3で年次増加傾向が認められました(OR 1.84、95%信頼区間1.01–2.67)。ワクチン収載血清型についても、PCV13型でOR 1.89[0.89–2.89]、PCV20型でOR 1.57[0.99–2.14]、PPV23型でOR 1.47[1.04–1.91]の年次増加傾向が認められました。
結論:
ドイツの高齢市中肺炎患者では、ワクチン収載血清型、特に血清型3が引き続き循環し、再増加していることが示されました。