注目論文:EGFR変異・MET増幅肺癌に対するサボリチニブ+オシメルチニブ併用療法(SACHI試験)
呼吸器内科
EGFR-TKI耐性化機序としてのMET増幅は以前から注目されていましたが、本試験(SACHI)は、この特定集団に対しサボリチニブ+オシメルチニブ併用がプラチナ併用化学療法を有意に上回ることを示しました。特にハザード比0.34(PFS)という数字はインパクトが非常に大きいです。対象がアジア人であるため本邦の実臨床への適用可能性も高く、侵襲的な化学療法を回避できる経口治療オプションとして期待されます。耐性化後のMET増幅検索(リキッド/組織生検)をより積極的に行う強い動機づけになる重要なエビデンスです。
Savolitinib plus osimertinib versus chemotherapy for advanced, EGFR mutation-positive, MET-amplified non-small-cell lung cancer in China (SACHI): interim analysis of a multicentre, open-label, phase 3 randomised controlled trial 中国における進行EGFR変異陽性MET増幅非小細胞肺癌に対するサボリチニブ+オシメルチニブ対化学療法(SACHI):多施設共同非盲検第3相ランダム化比較試験の中間解析 Lu S, Wang J, Yang N, et al. Lancet. 2026 Jan 24;407(10526):375-387.
背景: サボリチニブとオシメルチニブの併用は、EGFRチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)治療後に増悪したMET増幅を有するEGFR変異陽性非小細胞肺癌(NSCLC)患者に対する新規治療となる可能性があります。本研究では、この患者集団において、標準治療であるプラチナベースの2剤併用化学療法に対するサボリチニブ+オシメルチニブの有効性と安全性を評価しました。
研究デザイン: 中国の68病院で実施された多施設共同ランダム化実薬対照非盲検第3相試験(SACHI)です。EGFR-TKI治療失敗後の局所進行または転移性EGFR変異陽性かつMET増幅を有する成人患者を、サボリチニブ+オシメルチニブ(1日1回経口投与)または静注化学療法(ペメトレキセド+シスプラチンまたはカルボプラチン)に1:1で割り付けました。主要評価項目は治験責任医師判定による無増悪生存期間(PFS)とし、まず第3世代EGFR-TKI未治療集団で検証し、有意であればITT(Intention-to-treat)集団で検証しました。
結果: 211例が登録され、サボリチニブ+オシメルチニブ群に106例、化学療法群に105例が割り付けられました。全参加者がアジア人でした。PFS中央値は、第3世代EGFR-TKI未治療集団(9.8ヶ月 vs 5.4ヶ月、HR 0.34、p<0.0001)およびITT集団(8.2ヶ月 vs 4.5ヶ月、HR 0.34、p<0.0001)の両方において、化学療法群と比較してサボリチニブ+オシメルチニブ群で有意に延長しました。Grade 3以上の治療下で発現した有害事象の発生割合は両群で同程度でした(各57%)。
結論: EGFR-TKI治療後に増悪したEGFR変異陽性かつMET増幅を有するNSCLC患者において、サボリチニブ+オシメルチニブ併用療法は化学療法と比較してPFSを改善し、忍容性も良好でした。このレジメンは、バイオマーカーで選択された本集団に対する経口治療の選択肢となります。
研究デザイン: 中国の68病院で実施された多施設共同ランダム化実薬対照非盲検第3相試験(SACHI)です。EGFR-TKI治療失敗後の局所進行または転移性EGFR変異陽性かつMET増幅を有する成人患者を、サボリチニブ+オシメルチニブ(1日1回経口投与)または静注化学療法(ペメトレキセド+シスプラチンまたはカルボプラチン)に1:1で割り付けました。主要評価項目は治験責任医師判定による無増悪生存期間(PFS)とし、まず第3世代EGFR-TKI未治療集団で検証し、有意であればITT(Intention-to-treat)集団で検証しました。
結果: 211例が登録され、サボリチニブ+オシメルチニブ群に106例、化学療法群に105例が割り付けられました。全参加者がアジア人でした。PFS中央値は、第3世代EGFR-TKI未治療集団(9.8ヶ月 vs 5.4ヶ月、HR 0.34、p<0.0001)およびITT集団(8.2ヶ月 vs 4.5ヶ月、HR 0.34、p<0.0001)の両方において、化学療法群と比較してサボリチニブ+オシメルチニブ群で有意に延長しました。Grade 3以上の治療下で発現した有害事象の発生割合は両群で同程度でした(各57%)。
結論: EGFR-TKI治療後に増悪したEGFR変異陽性かつMET増幅を有するNSCLC患者において、サボリチニブ+オシメルチニブ併用療法は化学療法と比較してPFSを改善し、忍容性も良好でした。このレジメンは、バイオマーカーで選択された本集団に対する経口治療の選択肢となります。