注目論文:COVID-19ワクチンの入院予防効果:WHO欧州東部地域の解析
呼吸器内科
WHOヨーロッパ地域東部における大規模な症例対照研究の結果が報告されました。オミクロン株流行期においても、COVID-19ワクチン接種後6ヶ月間は50%以上の入院予防効果が確認されています。ただし、その後は効果が減弱することから、適切な間隔での追加接種の重要性が示唆されます。
COVID-19 vaccine effectiveness against SARS-CoV-2-confirmed hospitalisation in the eastern part of the WHO European Region (2022-2023): a test-negative case-control study from the EuroSAVE network
WHO欧州東部地域におけるSARS-CoV-2確定入院に対するCOVID-19ワクチンの有効性(2022-2023):EuroSAVEネットワークによる検査陰性症例対照研究
Katz MA, Cohuet S, Bino S, et al.
Lancet Reg Health Eur. 2024 Oct 22;47:101095.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39726724/
WHO欧州東部地域におけるSARS-CoV-2確定入院に対するCOVID-19ワクチンの有効性(2022-2023):EuroSAVEネットワークによる検査陰性症例対照研究
Katz MA, Cohuet S, Bino S, et al.
Lancet Reg Health Eur. 2024 Oct 22;47:101095.
背景:
重症疾患予防におけるCOVID-19ワクチンの有効性(VE)の理解は、ワクチン政策を決定する上で重要です。WHO欧州地域東部における18歳以上の成人のSARS-CoV-2確定入院に対するワクチン有効性を、検査陰性デザインを用いて推定しました。
研究デザイン:
アルバニア、ジョージア、キルギスタン、北マケドニア、セルビア、コソボのセンチネルサーベイランスサイトに重症急性呼吸器感染症(SARI)で入院した患者を対象としました。人口統計情報、COVID-19ワクチン接種歴を収集し、呼吸器検体のSARS-CoV-2 RT-PCR検査を実施しました。12ヶ月以内に接種した任意のワクチン用量の有効性を、1段階プール解析を用いて算出しました。
結果:
2022年1月1日から2023年11月20日までの期間に、5,162名の患者のうち、57.0%(2,942名)が未接種、2.5%(129名)が1回接種、26.0%(1,340名)が2回接種、13.2%(683名)が3回接種、1.3%(68名)が4回接種でした。ワクチンの有効性は、症状発現前14-89日で60.1%(95%信頼区間: 12.4-81.8)、90-179日で60.0%(32.2-76.4)、180-269日で7.0%(-28.5-32.7)、270-365日で-5.4%(-43.8-22.8)でした。WHO欧州地域東部におけるオミクロン株流行期の約2年間において、COVID-19ワクチン接種は接種後6ヶ月間、入院リスクを半分以上低減させることが示されました。
重症疾患予防におけるCOVID-19ワクチンの有効性(VE)の理解は、ワクチン政策を決定する上で重要です。WHO欧州地域東部における18歳以上の成人のSARS-CoV-2確定入院に対するワクチン有効性を、検査陰性デザインを用いて推定しました。
研究デザイン:
アルバニア、ジョージア、キルギスタン、北マケドニア、セルビア、コソボのセンチネルサーベイランスサイトに重症急性呼吸器感染症(SARI)で入院した患者を対象としました。人口統計情報、COVID-19ワクチン接種歴を収集し、呼吸器検体のSARS-CoV-2 RT-PCR検査を実施しました。12ヶ月以内に接種した任意のワクチン用量の有効性を、1段階プール解析を用いて算出しました。
結果:
2022年1月1日から2023年11月20日までの期間に、5,162名の患者のうち、57.0%(2,942名)が未接種、2.5%(129名)が1回接種、26.0%(1,340名)が2回接種、13.2%(683名)が3回接種、1.3%(68名)が4回接種でした。ワクチンの有効性は、症状発現前14-89日で60.1%(95%信頼区間: 12.4-81.8)、90-179日で60.0%(32.2-76.4)、180-269日で7.0%(-28.5-32.7)、270-365日で-5.4%(-43.8-22.8)でした。WHO欧州地域東部におけるオミクロン株流行期の約2年間において、COVID-19ワクチン接種は接種後6ヶ月間、入院リスクを半分以上低減させることが示されました。